2017年12月1日(八段語録3152)
極真会館手塚グループ
  一 手塚グループの体系化

極真空手は、大山倍達が実戦空手を提唱し直接打撃で試合を行うのです。
現在手塚グループでは、青少年部はサポーターを身に付けて怪我が無いような対策を講じています。
それでも、一般部に関しては、真剣勝負で素手素足の武道空手なのです。
極真空手も歴史を積み重ねて来て半世紀も過ぎると、世間が認知してくださって、違和感が無いのです。
大山総裁が始めた時は、伝統の空手界は極真を否定し、一般社会でも受け入れなかったのです。
それ故に、牛や熊の動物と戦うという暴挙に出て世間をあっと言わせたのです。
さらに、世界を相手に一度も負けなかったという伝説も立ててしまったのです。
実に現代版の宮本武蔵という表現にピッタリだったのです。
大山総裁が世界を相手にした勝利の凱旋を日本で大山道場として発足させたのです。
それが、極真会館の前身なのです。
地上最強の映画と劇画の空手バカ一代を媒介にして全国に支部を展開するのです。
その影響を手塚会長は、人生のターニングポイントとしたのでした。
私は一修行者でしたが、手塚会長は千葉北に支部を置き、優秀な人材を排出したのです。
そして、大山総裁が亡くなってからは、一人世界を巡回し極真空手を宣布して来たのです。
その理念は、「家族」「対話」「自然」の用語で表されるように家族主義を導入したのです。
今では、世界四十カ国以上の手塚グループが誕生しているのです。
さて、手塚グループは大山総裁の意思を受け継いで、極真精神に新たな付加価値を入れたのです。
それは、極真空手の本質を揺らがすものでは無いのです。
道場生の修行を肉体の鍛錬はもとより、家族と人格の形成をも目指そうとしたのです。
それ故に、手塚グループは、社会に優秀な人材を排出する事を試みているのです。
手塚会長と共に、二十数年間歩んで来ましたが、会長が死去されて一周忌を迎えます。
その意味でも、手塚グループの体系化が急務であります。
その技術面の一旦を、アメリカの伊藤師範が担当します。
そして、精神面は私が担うということで、いずれ世に出すということを決定しています。
もちろん、手塚会長と共に歩んだ日々を思い返して表現するのです。
そして、私が、感じて来た内容を根拠にしながら、表現する以外に無いということです。
可能な限り、文章の中で表現していくことを心がけようとしています。
それにしても、膨大な内容を手塚会長より継承して来ました。
それだけに、可能な限りわかる範囲で表現することを心がけようとするのです。
手塚会長を失くして、途方も無い道程をこの一年過ごして来ました。
そして、私だけでなく、手塚夫人を代表としてスタッフの面々に支えられているのです。
その意味でも、世に手塚グループの存在を知ってもらいたいという願いもあるのです。
ところで、この手塚グループの理念を中心として、昨日宮城県本部に於いて一般部の審査会を行いました。
準備運動から基本型そして組手の審査でした。
今回の審査にも、渡辺博議員をお招きしました。
極真会館手塚グループの伝統を隈なく見学していただきました。
社会に受け入れてもらえるのかということも含めて渡辺博議員に精査してもらったのです。
結果、怪我人もなく、無事に十人組手、二十人組手を行うことができました。
武道空手の真髄を改めて評価して頂きました。
それも、渡辺博議員は眼を食い入るように微動だにせず、注視して下さったのです。
今回の審査会のプロジュースは菅野師範が三年の歳月をかけて検討した内容でした。
一人ひとりのの力量を把握して、最大限の負荷を背負わせて対応したのです。
二段を目指す指導者に対しても、年齢の配慮をして、決して負傷することのないプログラムでした。
もちろん、五十歳近くでも二十人組手はできる指導者もおりました。
それでも、日頃の大会や稽古の要素を踏まえて、二十人組手を二人に絞ったようです。
さらに、十人組手も試練に十分耐えれる指導者を選んでいました。
年配の指導者は長老のように組手をしているメンバーに対しての指示をしていました。
厳しい審査の中でも、家族愛に満ちた審査風景でした。
結論として、手塚グループの体系化は、実に難しいと思いますが、少しずつ表現します。
それも、実際の稽古の内容も踏まえてということです。
毎日の稽古も当然の事、指導者の手塚グループとしてのマネジメントが重要になって来ます。
審査会でも事件.事故を起こしてしまったらそれで全てが終ってしまいます。
今回の審査会において、手塚グループのの理念の体系化が伺えるのです。
厳しい審査でありながらも、家族としての協調性が現れているのです。
先輩は後輩を労わり、今までの全ての経験をぶつけて助言するのです。
そして、後輩はそれに答えるように一生懸命でした。
厳しい審査会においても、手塚グループの理念が節々に滲み出ているのです。
どのように、手塚会長の理念を現場に具現化するかという取り組みは続くのです。
それも、自己満足で独りよがりということではなく、誰もが公認するようにするのです。
素晴らしいという評価をしっかり受けることが出来るように日々努力です。
今回の審査会で、どのようにグループの理念を体系化したかという事も表現します。
そして、ただ組手を多くすれば合格ということでは無いのです。
あくまでも、全体の中の自分の立場をわきまえて活躍するということです。
自分の私欲を捨てて、全体に奉仕する道を選択させようとするのも手塚グループなのです。