2017年11月14日(八段語録3143)
道場生へ(4)
身体をフル活動出来た若き日が懐かしく思うのです。
道場で稽古を重ねても、疲れを知らない肉体でした。
道を追い求めて、日本全国行脚の旅を続けてきたことも脳裏に焼きついています。
青春は、二度と戻ってこないと自覚させられます。
今、私が出来ることを精一杯取り組むということです。
思えば若い時は、なりふり構わず全力投入でした。
取り組むべき目標に向かって一生懸命でした。
あたし自身の能力は、振り返るまでもなく、天才肌ではなく、コツコツと取り組むというタイプなのです。
ただ、誰かに頼るということはなかったのです。
勉強でさえ、授業もさほど集中せずに座っているだけという事でした。
しかし、取り組む時は、一から自分で納得するまで対応です。
何かにつけ、独自の発想を実践していたように思うのです。
能力といえば、思いついたアイデアで勝負するという事を実践したいたのです。
それが、その当時は、誰も行なっていない方法であっても周囲の目は気にならなかったのです。
失敗もありましたし、それでもそれなりの成功事例は脳裏に強烈に焼きついたのです。
今もその傾向は続いているようです。
誰も取り組んでいないであろうという戦略を、発想してコツコツと積み重ねるということです。
指導者になって、一つの組織を運営するに於いても他の指導者と全く異にしようとするのです。全く逆の発想なのです。
自分の意識よりは、支えてくれるスタッフの意見を最優先するのです。
そして、足らないことに関して、静かに影から支えようとするということです。
前面に立って、指示命令するということは、極力避けているのです。
各県本部の師範に対しても、日本と世界の事務局長に対しても対応は同じです。
現場優先という事であり、各県本部長の才覚を十二分に生かすということです。
このような私の姿勢は、揺るぎない信頼関係を構築するという事を前提にするのです。
一人の責任者によって、多くの師範の能力を束縛することはないようにということです。
それでも、現場の師範には、最大の思いやりとサポートになれるようにという努力です。
何をどのように活動をしていくかということに関しての最大の関心を持つのです。
そして、祈りにも似た姿勢で持って、思い抱くという事を日々の日課にするのです。
私の愛情力がどれほどなのかということが、日々の生活のポイントになるということです。
確かに、責任者ということは、最終的に全てに対応するということです。
その対応の仕方が、権力としての強権的であっては破滅するという発想をしているのです。
あくまでも、思いやりと配慮そして陰ながらのサポートという事です。
そのような発想も、信頼関係の裏付けのある責任者としての在り方であると思うのです。
実際、運営している中で、道場生を根こそぎ奪われたこともありました。
懐かしい思い出です。それでも、許すという精神は変わっていないのです。
ところで、そのような発想は、経験と実行の中で試行錯誤してきました。
極端な忠誠心は、結局のところ疲れてしまいます。
また、期間を区切って、急がせるということは、犠牲と矛盾を生じさせます。
いついつまでに、これだけやらなければならないという発想は、独りよがりということでしょう。
そのような理由から、誰かが指示して、急がせるという組織ではなく、自主性を重んじて、夢と理想を描いて熱中するという組織にしたいのです。夢は潰してはいけないのです。
この戦略で基盤ができないとしたならば、責任は私にあるということです。
上からの命令は、決していたしません。
それでも、各県本部から事情をよく聞いて、サポートすることに関しては全力で頑張ります。
このような戦略は、手塚会長と共に構築してきたのも大きいのです。
そして、会長があの世に旅立たれてからは、この姿勢を益々推し進めるのです。
経済的側面が、少し集中していると気がついた時は、平準化に務めるのです。
なるべく現場に寄り添った経営を推し進めるのです。
現場の各県本部が大きく発展しやすい方法であり、本部が協力できる運営という事を目指すのです。
それは可能であるかということですが、やってみなければ分からないということです。
私自身短気ではないし、じっとコツコツと積み上げるという姿勢は貫くのです。
そうする中で、必ずや理想的手塚グループが世に現れると確信しているのです。
そのような運営をしようとしていますので、道場生の皆様も安心して委ねてください。
しかるに、道場生と本来的関係を成就しようとする時期が到来しているということです。
これから、道場生が成長著しくなるということです。
また、道場が無限大に発展するという前兆であると思っているのです。
道場で人が成長するという本質と、運営が一致するというものです。
このような発想は、手塚会長が主唱した「家族」に由来します。
「家族」がこのグループで実現するとしたならば、調和が生まれるはずです。
必ずや、理想を果たす上で、良き方向に向かっていくはずです。
それだけに、これから現場から計画が発表されてくるというものです。
このように、私も現場の師範も、そして道場生一人一人が重要なのです。
それだけに、このグループで道場生になっているということは、恵まれているということです。
不思議に、現場の知恵は最善を求めていくようになるというものです。
このような、信頼関係のある組織は、お互いの重要性を認識して、どうすれば良いかの比較能力を与えてくるはずです。
そして、一人一人が、素晴らしい判断能力が生まれるはずです。
何故ならば、束縛されない自由によって、創造性を醸し出していけるからということです。
それは、夢や理想に向かって、道場生を最終目的完遂の為に駆り立てるでしょう。