2017年11月9日(八段語録3139)
道場生へのメッセージ


今月から指導者研修会を男女に分けて行うことになりました。
第一週の研修が終わりました。
この研修の目的は、手塚グループの理念をしっかり身につけてもらうということです。
また、しっかりとした技術力を身につけるというテーマと、指導者の親睦です。
指導者の皆さんは、極真会館の門を叩いて長い期間を過ごしてきているのです。
指導者になっているということは、極真精神を身につけた優秀な人材ということです。
この有能な人材を、対社会的に宣布するような気持ちでいるのです。
当然、指導者は、地域社会から多くの道場生を迎える立場であるのです。
社会全体を見渡しても、日本人が培ってきた武道精神を教える所は無いのです。
教育の現場でさえ、どのように青少年を教育して行ったら良いのか分からないのです。
また、この美しい地球を、利益中心主義で温暖化の憂き目に合わせて異常事態をもたらしています。
このような教育面でも環境対策でも、必要とされるのは武道精神における調和であると思うのです。
そのような標本を手塚会長に観たのです。
自宅を改造して家族を犠牲にして道場を作り、手に負えない他の家の子供達の面倒を見て育てたのです。
それも、会長一人だけではなく、文子夫人が、影ならが支えた家族ぐるみの対応だったのです。
私は、日本人が築いてきた武道精神に出会えたように思えたものです。
さて、私は色々と考えさせられます。
指導者研修会を開く目的は、手塚会長のような利他主義の姿勢を持って欲しいということです。
それによって、社会に必要とされる人材の道場生を育てて欲しいのです。
そうすれば、極真会館の重要性は増すというものです。
私は、今でも手塚会長が抱いた理想を自分の理想として果たそうとするのです。
文子夫人からも、「森さんが独自でなされたらどうですか」とも言われました。
すぐに返答した答えは、「とんでもない極真の理想はなくなってしまいます」と答えました。
大山総裁からの系図が無くなることが、私には耐えられなかったのです。
世界に伝播された極真会館の理想を会長と共に歩んできたのです。
それを、無にするということは、できないのです。
また、会長と共に40カ国の指導者と意気投合したのです。
それを全てご破算にはできないのです。
私自身の人生を振り出しに戻すことに他ならないと思ったのです。
この研修会は、私自身の姿勢を指導者に相続したいという気持ちからということです。
ちょっと、指導内容を盗み取ると、勝手に独立した道場生もいました。
このような道場生を輩出するという失敗は繰り返したくないのです。
大山総裁から築いてきた極真の伝統を次の世代に継承できるようにしたいのです。
さらにもう一つの観点は、確かな技術の指導力です。
この技術も、独りよがりの教え方ではならないと思うです。
技術力は、今まで培ってきた長年の修行の成果であるのです。
その内容を、どのように道場生に伝えていくかということに関しての研究なのです。
上から目線で、指導するということはあってはならないことです。
道場生と、どのように信頼関係を構築するかということが最初の課題ということです。
指導者が最高かつ中心的位置に立つには、溢れんばかりの愛情のレベルが必要です。
技術だけであったならば、覚えたらそれでおしまいです。
しかしながら、愛情は道場生の成長を見つめて無限に投入できるのです。
実にエンドレスの作業が始まるというものです。
この愛情指導に関してのスキルを高めるというのが、指導者の内容ということです。
押忍と言わせて、ただやらせるようでは、北朝鮮の独裁となんら変わりはないのです。
このような愛情ある指導の姿勢が無ければ、不良の溜まり場になるだけです。
指導者の眼の届かないところで、犯罪の温床になるかもしれないということです。
道場の理念と技術をしっかり体得して、指導に当たりたいものです。
そのような指導者育成がこの研修会に他ならないのです。
結論として、指導者研修会でしっかりとした指導者を育成しようとしています。
それだけに、安心して、道場生に対して安心して修練に励んでくださいと願うのです。
これは、私の立場からの発信をさせていただいています。
だからと言って、道場生の指導された結果を無視することはないのです。
極真空手を中心として、前向きな議論をする事がこれからの課題です。
マイナス的な、道場の批判や中傷はおことわりです。
お互い未熟な求道者です。
足らないところが、あったらそっとサポートするような心がけは必要です。
問題を言いふらして大きな問題にするのではなく、火消し役に徹しましょう。
今回の指導者研修では、大先輩に向かって、良い点と悪い点を指摘するという作業をしました。
もちろん、大先輩からも本人も指摘を受けるのです。
コミュニケーションを取りながら、お互いが高め合っていくという事です。
そのために、今回は準備運動というテーマを掲げました。
技術的な側面から、ラポートの仕方まで事細かく議論しあったという事です。
耐えず、お互いが成長する道場にしたいものです。
私自身、このようなレベルの人格で終わりたくないのです。
それだけに、第一線に立って指導に入ったという事です。