2017年10月6日(八段語録3121)
理想への挑戦(6)
いつも脳裏を過っているのは、理想を何をもって成すことができるかということです。
主義・主張・思想・政治・宗教では、理想へは到達できないように思っています。
「青い鳥」の物語を読むまでもなく、近くに理想はあるのす。
その為に、人生を長い間駆け抜けていくように思うのです。
それが故に、極真会館を空手道場に留まらず、手塚会長共に家族での理想を描いたのです。
確かに費用は、習い事ですからかかります。
それ以上に、家族を増やしていくということを願いの中心に置いたのです。
ですから、道場生一人一人を、家族の一員として愛情を注いだのです。
この切り口は、実に「的」を捉えたのです。
私の子供も、この姿勢をよく理解してくれました。
長男の聖義は、小学校の時から、よくいじめに合っていました。
それでも、卑屈になることなく、学校時代を過ごしたのです。
そこには、道場という安らぎの場があったからであります。
そして、道場生を暖かく迎え入れているという伝統が立っていたのです。
学校での息子へのいじめは、中学・高校と続いていたのです。
いじめと、家族の愛情の綱引きを絶えずしていたように記憶しているのです。
さて、息子は学校生活の中で、様々なことがあっても、幼いながら、指導者として立ち始めていました。
指導員になって、道場生に一生懸命にありったけの能力を発揮していたのです。
さらに、進路は自ら、道場生の怪我を直すということを意識して、柔道整復師を目指したのです。
医療へと息子を駆り立てたのでした。
長男の聖義の成長を促したのは、紛れもなく、愛情に包まれた道場という環境だったのです。
学校は、まさにいじめの対象でしたが、道場という環境が合ったが故に、守られてグレなかったのです。
どんなことがあっても、彼は道場生の見本になるということを意識したのでした。
そのような意味でも、愛情で満たした道場であると自負するのです。
息子が、海外研修でカナダに出かけた時は、パスポートをホテルのゴミ箱に投げられていたのです。
教師は、パスポートの管理が悪いと息子の責任にしていました。
教師といじめる側が意見を共有しているかのようでした。
親としては、忍耐する以外に無かったように思い返すのです。
学校教育の現場と道場は、息子にとって次元が違う存在でした。
多くの先輩に囲まれた聖義は、いじめにも屈することなく成長したのです。
その成果を眺めるまでもなく、息子を慕う茂奈との出会いがあり、結婚を果たしたのです。
彼の人生は、いじめを克服したのは当然のこと、最愛の人との出会いを果たしことになるのです。
ところで、教育現場ということで、整理してみることにしたいと思うのです。
学校という教育機関、そして道場という教育の現場を比較するのです。
息子にとって、遥かに道場という教育現場に生かされたということになります。
その背景に、私自身、道場で親父になろうともがいていたのです。
その道場を広げれば広げるほど、家族としての信念を貫いたのです。
ただの技術だけを指導する道場ではなく、愛情の限りを尽くす道場に育てたのです。
息子の聖義が、道場の愛情の恩恵に預かったのです。
そして、多くの先輩に指導を受けたのです。
盤石な指導陣は、息子に素晴らしい影響を与えたのです。
成長を重ねて、柔道整復師の国家資格も取得したのです。
三年の修養年数とは行かなかったですが、それでも立派な国家免許を取得したのです。
息子の成長には、指導陣は誰一人として、欠かせない存在であったのです。
確かに、息子の聖義は可愛いのです。
それ以上に、道場生をはじめ、極真の指導陣に愛情を注いだのです。
息子に対する愛情の何倍も道場生に投入しました。
それが故に、道場の教育現場は、誰に対しても愛情に満ちているのです。
個人が保証される社会です。
それだけに、個人が持っている矛盾や諸悪は補わなければならないと考えるのです。
個人主義は確かに、大切です。
それだけに、個人を保護育成して行く家族を重要視するということが願われるという信念は必要なのです。
個人主義を誤ってしまうと、家族を失い、全てが奪われて行くのです。
それだけに、家族を持ち出して、極真精神を継承しようとすることは、理想であると思うのです。
極真の指導者は、素晴らしい親であって欲しいと願うのです。
そのような意味では、家族を前面に押し出して行く、極真精神なのです。
その境地は、思想も宗教もいらないのです。
このような家族の発想の運営は、間違いなく世界の中心になるのです。
家族を前面的に押し出してこそ、世界の中心になれるというものです。
遠くに、理想があるのではないのです。
もがき苦しむ時、家族に救いがあるのです。
そうでなければ、行けば行くほど、暗闇になって希望が無くなります。
行けば行くほど、メチャメチャになってしまいます。
それ故に、「青い鳥」の物語の結論にあるように、幸福は近くにあるのです。
それ故に、一番近いのは家族ということでしょう。
そのために、理想への挑戦としては、いい親になるということにしているのです。
この発想は、世界に通じるという発想で、いざ挑戦です。