2017年6月21日(八段語録3078)
武士道と家族思想 序
日本には家族を維持するために、武士道という切り口を以って、守ってきました。
当然、世界中を眺めても、人々の基本単位は、家族なのです。
その家族は、素晴らしい反面、問題を抱えていることも見逃せないのです。
それでも、人々は、良き家族を守るための闘いが繰り広げられてきたことも事実です。
規模が大きくなれば、闘争や戦争など武器を使って、家族を守るため、闘うという事もあったのです。
古来より、現代に至るまで、家族に問題が累積していることは間違いのない事です。
私自身、人生、六十数年生活して、家族と共に歩みを続けて、それを実感します。
その観点しか、表現できないのですが、大切である家族の姿の検証をしてみたいと思うのです。
というのも、極真会館手塚グループは、理念として家族を大切にするからなのです。
ところで、様々問題がある家族であったとしても、出発点は夫婦です。
手塚会長も私も共通している点は、妻に対して熱心に求愛をしたのです。
今では、ストーカーと言われても仕方がないくらいでした。
その愛情が、原点になって、結果として、家族が築かれたのです。
夫婦の愛情が出発点として、夢のある家族を目指しているのも、このグループという事です。
確かに、私達夫婦を見るまでもなく、美男美女という組み合わせにはなっていないのです。
どちらかと言えば、私達夫婦は、美女と野獣でしょう。
それにしても、どの夫婦も、色々なパターンがあるのです。
とても不思議な事です。
さて、手塚会長が、極真の道を歩むにあたって、自分の家を改造して、道場を作ったのでした。
それも、会長夫婦共に携わって、道場生の面倒を見たのです。
自宅に、道場生を招き入れて、親代わりに、修行生活を共にしたという事です。
まさに、極真の真ん中に、手塚家族があったという事です。
さることながら、弟子の私としても、同じような道を歩んだのです。
道場を立ち上げて、妻が協力して運営してきました。
自宅を改造するという冒険は出来ませんでしたが、家族で道場の運営をしてきたのです。
今では、息子夫婦が熱心に、協力しているのです。
息子は、指導員になっているのです。
ところが、手塚グループの極真の道場を中心に、家族は、健やかに実ったのです。
子供達も成長し、結婚して家族を持つまでになっているのです。
両親を大切にすることはもちろんの事、子供達を大切にする心を育てたのです。
それは、武士道の神髄を言うまでもなく、家を守るという精神が浸透したのです。
会長も私も家族で、生活を土台として、調和の取れた家族として生活することを目指したのです。
その根底に流れたのが、まさに家族を大切にする手塚会長の理念でした。
童話の世界のような夢を語りあってきました。
鳥がさえずり、蝶がその家族を喜んでと飛ぶような光景として、思い描いたのです。
このグループは、道場の訓練の内容として、家族の生活の中で、共に称え合う事ができる精神を身に着けようとするのです。
指導者は、道場生の成長を親が愛情の眼差しで見つめ、成長を微笑んでいけるようにと指導するのです。
それは、良くない家族を形成しないようにという心構えでした。
自己中的な発想からは、家族を形成することは難しいのです。
当然、不倫関係に走り、子供を邪魔扱いして、夫婦の縁を切り、壊れていく家族にならないような道に転落です。
それを防ぐかのように乱れた世の中に、空手道を通して、家族に責任を持とうとする男女を育成するのです。
家族を正常にするという取り組みは、武道において、このグループが先駆けているのです。
それを、極真空手という道場で実践しようとするのです。
結論として、その良き家族を見出すために、道場では、第一に、父母としての意識を高めるのです。
第二に、夫婦がうまくいくように、個人の成長を促すのです。
第三に、親から愛されるというスタンスを道場生に持ってもらうのです。
現実に、親の心を確立する為に、この点に取り組むわけです。
さらに、夫婦関係が滅茶苦茶になっている現実に警鐘を鳴らして育成しようとするのです。
また、親をバカにしない子供の育成を目指すのです。
そのような家族を取り戻す為に、燃え上がる心と、訓練と力で、あるべき家族を目指そうとするのです。
奇抜な事ではなく、当たり前の事を、しっかり身に着けるのです。
それが、この手塚グループの主張するところなのです。
そして、日々稽古に励むという事は、将来の家族形成に備えるという事なのです。
ただ強ければ良いという空手ではないのです。