2012年6月6日(八段語録1705)

筋肉と骨格


 システム的に骨を滑らかに動かすために、筋肉が様々な働きをしているというビデオを観るにつけ、神秘さを感じるのです。骨も成長するし、筋肉の動き脳によって鍛錬されるわけです。骨の発達もさることながら、訓練によって、脳からの指令が、バレリーナの滑らかな動きまでも演出してしまうようです。このような動きは、コンピュータを駆使しても、今の科学でも似せることはできないようです。
 骨の構造上のしなやかさは、さることながら、筋肉の動きの働きを支える、アクチンとミヨシンの蛋白質には、目に見張るものがあります。その筋肉の動きが、一生を通じて働くわけです。
今回の宇宙での生活は、この働きを著しく退化させたことになるわけです。人類が、宇宙空間で生活する生き物ではなく、地上で生活するという事が、証明されたようです。それも、地球に働く重力の真っただ中での生活なのです。
 ところで、地球は、太陽系の中にあって、太陽の周りを公転しながら、自転しているのです。それも、一年で地球が太陽を一周してしまうわけですから、その激しい動きに、引力である重力の力に、耐えながら生命活動をしているのです。気づかなかっただけで、驚くべきことなのだという悟りに到達すべきなのでしょう。
 人類が科学を駆使して、渇望してきた宇宙滞在が、地上の神秘に大きく近づくように感じてならないのです。「北風がバイキングをつくった」という、北欧に、こんなことわざがあるのを思い出すのです。これは、もちろん、人生に対しての警告と捉えることができるのです。
 安全で快適な生活、楽しくのんびりした生活さえあれば、自然と、幸福になるという考え方は、払拭されてしまうのです。まるっきり人間は、宇宙滞在からのメッセージを読むまでもなく、クッションの上にそっと寝かされても依然として、ぶつぶつ不平不満を言っているようでは話にならないとい事なのでしょう。絶えず重力と戦い続ける人生であり、事実を直視すれば、重力を背負って立って、環境が良かろうと、悪かろうと、気骨のある人間として育つようになっている(骨が丈夫になり、筋肉が滑らかに身体を動かす)という事実なのです。
 それだから、北風がバイキングの生みの親となったように、重力が、気骨を持った存在として高めるのだという結論として悟らされるのです。