2017年4月29日(八段語録3056)
正座

 人生に対して、どのような姿勢で歩むかという事が大切です。
道場では、正座から稽古を始めます。
正座は、どのような心の姿勢で、稽古を始めるかという意識を高めます。
そのような形である正座を、八項目にわたって指導します。
 第一に、当然、大前提として、正座は、心の姿勢であることは言うまでもありません。
極真空手は、「真」を追求します。
例え、俗世間であったとしても、真実の追求をするのです。
道場は、正座から始めて、極真空手の「真」を追求する環境という事です。
道場で、心の姿勢を正すという事なのです。
第二に、心の姿勢を整える前に、道場では正座をするです。
謙虚な姿勢を自分に見出すためです。
正座した瞬間、武道精神を、座った場所から感じるべきです。
心の姿勢との接点が、正座から始まるのです。
道場で、武道精神という、力強いエネルギーを感じるのです。
第三に、正座の重要性です。
足の指を交差して、武士は座ります。
商人は足の甲を交差します。博徒の壺振りはすねを交差します。
指を交差する座り方は、武士なのです。
そこで、稽古を受け入れて、今日の微細なイメージを掴むのです。
それは、稽古をするという心を、深める時間という事です。
すなわち、自らを奮い立たせることにつながります。
第四に、手についての指導です。
股関節の付け根の上に、手を握って、柔らかく下ろします。
手のひらを指で優しく包むようにして、拳立てするような方向で起きます。
そして、自然に股関節の付け根の上に置きます。
第五に、背中です。
背中は真っすぐにします。しかし、後ろに向きに傾け過ぎないようにします
稽古を始める時ですので、不動の姿勢とするのです。
背中は、その人の内面の人格と名誉そして、威厳を表します。
背中を真っすぐにすれば、心が整えられ、稽古を控えて緊張した気持ちを維持できます
 第六に、頭です。当然、おごり高ぶったように、上に上げるようではいけません。
少し顎を引いて、頭は自然にちょっと斜め下向き加減になります。
頭と首が真っすぐに伸ばした背中と一直線です。
そうすることで、威厳が現れ、稽古を尊重する姿勢が現れます。
第七に、目です。
心にイメージして、集中力を高めるのです。
当然、目を閉じるようになるのです。
しかし、武士は、うす目状態で、絶えず敵の攻撃に備えなければならないのです。
第八に、口です。
口は閉じ、下の歯と上の歯が付かないようにします。
顎も塚らを入れず、かまないようにします。
心の緊張と興奮を防ぎます。
上の歯と下の歯の間に空間を作ります。
舌は、事前に上の歯の後ろ側に置きます。
そして、唇をしっかり閉じることが出来るようにするのです。
 正座は、日本古来の、伝統の姿勢なのです。西洋ではないのです。
この姿勢から、新しい心の姿勢が広がってくると思うのです。
この内容をしっかりと噛みしめ、明日へと前進してください。