2012年6月5日(八段語録1704)
健康管理
ベトナム戦争の真っただ中、宇宙飛行船スカイラブが打ち上げられ、人類史上初めて、宇宙で人間が生活するという、壮大な実験を行ったNHKの記録ビデオを聴講させていただきました。
地球の重力が及ばない空間で人間が初めて生活したという事なのです。三組のクルーが乗り込み、ジェラルド・カ氏が船長を務めたシーンから始まったのですが、映像の中で、その後十六年経って、運動しながらランニングを欠かさない生活をしているというのです。走る姿が流れていました。
宇宙で生活するという異常な体験から、その後の彼の生活は、ランニングを欠かさないというのです。とうのも、宇宙での84日間の生活で、いかに地球上での生活が、重力に耐えて生活するという意味を、宇宙で彼なりに感じたので、肉体を鍛えざるを得ない境地に立たされたのだと思うのです。
四十一歳で宇宙での異常な生活をし、その後十六年後の彼の走っている姿を映し出していたのでした。走る57歳の彼の姿です。正直彼の走る姿を見て、年齢以上の姿を見たのでした。私からするならば、健康に対する意識を、気が付く事に関して、遅いのではないかという感想です。
確かに、宇宙での生活での壮大な実験結果の中で、無重力空間では、骨組織の維持が、重力で覆われている地上の環境とは違い、維持が難しく貧弱になる方向へ骨組織が移行していくという実験結果だったのでしょう。
骨組織だけではなく、彼らの宇宙からの帰還の映像も、重力には耐えられず、花束を受け取るのも苦痛の重さを感じるという生々しくも異常な体験だったということです。その意味するところは、宇宙での生活は、肉体に関して言うならば、衰弱の何ものでもないという事なのです。
ところで、私の場合、宇宙での無重力での生活という壮大な実験に加わらなくても、結果的に、極真空手という武道を四十数年の間続けてきたのです。つまり、肉体の鍛錬を肉体が最も適合できる地上で続けてきたのでした。
船長ジェラルド・カ氏との、外見の肉体年齢と、私の肉体年齢(59歳)との比較をするにつけ、人種の違いはあるのですが、明らかに私の方がビジュアルてきに若いのです。
船長は、宇宙での壮大な実験の結果、人類が、地上に対応して、肉体の鍛錬をすることによって、より健康で生きるという事を悟ったのでした。その結果、宇宙飛行以来、ランニングという、肉体の鍛錬を続けているように映ったのでした。
私の場合、そのような遠大な実験には参加する余地も無かったわけですが、地上に生まれて、地上人として健康を保つ方法を、武道精神という中から悟り、実践し続けてきたのです。
したがって、健康に対する意識の差は、彼の異常な宇宙での体験からの十六年からするならば、私の、極真空手に触れてからの四十三年という期間の比較をして見れば、肉体の健康意識の差を比べるまでもなく、軍配は私に上がってしまうのです。ビデオの導入部分を見ながら、そのような事を感じながら、眺めていました。