2012年5月2日(八段語録1670)

柔道(3)柔道を越える理想を


 二十一世紀に入って、すぐに行ったのが、32回の全日本選手権大会を仙台のグランデーで行いました。空手道の
競技化が進み、ますますその国際的広がりを見せているのです。我が国発祥の極真空手道は、国際的競技として、
世界一千二百万人を会員として巨大な礎を築いたのです。もはや、日本人だけが高い競技力を誇るという時代は、
過去のものとなりつつあるのです。極真空手道がこのように普及してきた理由は、マスコミの影響は当然考えられ
るのですが、それ以上に大山総裁のカリスマ性が影響を及ぼしたのです。
 そして、大山総裁亡き後、残された私達の役割は、極真空手道の目的である「自己修行」「社会貢献」という事
を教育する事に尽きると思うのです。このような姿勢が、武士道として全世界に影響を与えていく事になんら疑問
を持たないのです。私は、大会思考を奨励はしますが、青少年教育の究境であると自覚して、人間としての道とし
ての理想を掲げるのです。そして、その為に修業を通じてその理想の実現を図ろうとするのです。
 よくご両親の中に、試合に出る回数が少ないという苦情を伺う事もあります。もちろん試合に出ることは有効で
あると思います、しかし、人間としての道としての理想はどうなるのだという懸念があります。その理想は、修行
を通じて果たされるのであって、生涯かけた極真空手人生の中にあると思うのです。その標本が当然師範や指導者
という事になるのです。この道場に方針について来ることが出来ずして、社会貢献できる人材など生まれるはずは
ないと確信しているのです。
 私は、試合を軽視しているのではないのです。競技としての極真空手道という発展に努力を傾けなければならな
いと思うのですが、ここに改めて、私の理想を語りたいのです。ややもすると、勝ち負けのみに拘泥しがちな昨今
の大会思考の在り方を憂慮し、私の理想とした人間教育を目指したいのです。道場を通じて組織的に人を作ること
を願い、空手道の普及に対応したいのです。
 この道場は ①自己を完成しようとし、社会貢献を旨として実践するのです。
       ②師範の指導の下、理にかなった他の流派を寄せつけない強さを目指すのです。
       ③幼児から高齢者まで、安全に配慮した空手道を普及させ生涯教育とします。
       ④礼儀正しい、品格のある道場生に育てるのです。
ご父兄の方にも、ご理解のほどよろしくお願いします。