本部長通信166  2008年4月29日

現在が勝敗の分岐点(2)


 人間の最高の望みは、最大多数での最高の幸福なのです。道場生の父母の皆さんは子供たちを育てているわけですから、師範の言っている意味が理解できるはずです。子育てをしてみて、そのような父母は誰も地域社会を敵視することができないのです。
 その理由は、子供たち一人一人は、みな愛情を注がれなければならないという事実を知るようになるからです。世間を除外して自分の家族だけ生きていければいいと思う人は、いずれ崩壊してしまいます。自分の一家庭の喜びということは、あり得ないのです。結局地域社会から追放されるのです。
 人間の欲望は、個人に限定されないのです。全体が望む方向へと限りなく広がっていきます。家庭を超えて、地域社会を超えてより次元の高い内容へと無限大なのです。それゆえ、知恵ある人は、「あなたはあなたで私は私である」と思わないのです。どちらかというと「あなたは私であり、私はあなたである」と思うのです。
 ゆえに、二人が喜べれば、全体も喜ぶことができるという発想をするのです。あくまでもみんなで喜ぼうとする気持ちが生きがいになると、人生何倍も楽しく感じることができるのです。

師範稽古 連休にてお休み