2012年3月23日(八段語録1630)

苦悶


 一日中、暗いホテルの一室に身をひそめています。ちょっと、人生の棚卸の時期であると思うので、敢えて一人の時間を取っているのです。この部屋は繁華街にあるようで、人々の話し声や、歌など聞こえてくるのです。バンドでもあると思うのですが、ドラムやシンセサイザー、そして勢いのあるファンの声も聞こえています。あらゆる失敗を整理して、成功に向かおうとする心が強いのです。そのような積極的意味での引きこもりのようです。
 反省という事が必要なのが今の時期であると感じています。どこか間違っていたかという事が分かるたびに、越えてはいけない一線があるようです。勢い余って突っ込んでしまうのが私のようです。真実に歩むという事がどういう事なのかを冷静に反省するのです。そして、次なる目標を熱心に追求しようとするのです。とりあえず、医学書である解剖学の本を手にして何やら手探りをしているのです。
 人生は色々な事があります。思うようにいかないことが多いのかもしれないのです。そして、新しい経験をしようと、新しい冒険に出かけようとするのです。その冒険の帆を上げないと、何らかの誤りが、明るみに出てこないのです。そうしないと、いても立ってもいられないというのが、私の気性のようです。冒険の帆を上げるがゆえに、今の失敗を避けるようにできるし、新たなる苦難に立ち向かう事が、更なる成長につながると思えるのです。
 本日の引き籠りは、自分に言い聞かせるようです。困難にあって倒れるようでは、私の力はまだ弱いのだという結論なのです。もちろん、人生で最も大切なことは利益を活用する事ではないと思うのです。それは、馬鹿でもできると思うのです。本当に重要な事は、何もない状態から、いやマイナスから最大の効果を生み出すことだと思うのです。
 外は、未だにざわついているのです。引きこもりながら、無限の可能性に挑戦しようとする心が燃え上がってきます。寒いのですが、ホテルの近くの山に登ってみました。体力の無さが骨身にしみます。それでも息を切らしながら頂上に到着すると、眼下に素晴らしい景色が広がっているのです。湖が広がって、遠くの山々には、未だ雪化粧しているのです。熱くなった身体を冷やすように、北風に身を寄せながら、立っているのです。
 この頂上に来て感じることは、自分の心には、しっかりとしてよりどころを持っているという事なのです。卑小な心は、欲望しか持ってないのですが、確かに小さな心なのですが、この山頂に来て、何か感じるものがあるのです。この山頂に偉大な心が育つという確信を持ちながら、山を下りてきたのでした。