2016年8月4日(八段語録2860)
決断(4)

 日本の森家とアメリカのテーモーリジャン家の両家が、13人家族として、仙台の我家に一緒にいるのです。まさに国際家庭という事です。人間業ではないように思うのです。このように地球の反対側の親戚と、共有できる時間を持つことが出来るとは、夢みたいな物語です。ミッション面で、私は空手で日本を回り、五十代からは世界を指導するようになりました。それに伴って、愛情面でも、息子夫婦が国際家庭になっているのです。個人から出発した人生が、ミッション面と愛情面の二つで世界を駆けまわっていく、土台が造成されたのだという事でしょう。実に頼もしい事です。そのような状況になると、誰が予想したのかというと、もう天の計らい以外には考えられないのです。そのような謙遜な気持ちからも、「神仏を尊び謙譲の美徳を忘れざる事」という事になるのです。そして、七日には、息子夫婦の結婚式を持つのです。このような恵まれた立場に立たされるという、奇跡を見るような思いなのです。
 さて、今日は、大家族をアルファードに乗せて、根白石の別荘に向かいました。理由は、天日干しにしている梅干しを、ひっくり返す作業をしてもらうという事です。これだけの人間でひっくり返すのですから、あっという間に終わりました。それで、松子夫人に、台所を手伝って貰って、ありあわせで昼食を頂きました。両家でこのように食事をすることが楽しいものだという事を、知らされました。言語も思うように伝わらないのですが、その場の雰囲気に、いささかの邪魔にもならないのです。また大家族であると、理想を楽しむかのような雰囲気になる者です。我が家の子供達も順調に育っているのです。紆余曲折しても、本然コース舞い戻ってくるという事です。食事の時間は終了させて、作って下さった松子夫人に心から感謝を捧げて、今日の本命の蔵王の御釜を目指したのでした。
 宮城県側のすずらん峠を越えて、遠刈田温泉、そしてエコーラインという道を選択したのです。昼の一時を過ぎているので、山には雲がかかっていました。心配するのは、私の妻の千順さんです。こんなに雲が多くては、蔵王の御釜はみえないねと話します。実際、エコーラインを登れば、登る程疑念は深まっていきます。車で運転している私の境地は、アメリカから始めてくる親戚ですから、素晴らしい蔵王の頂上の御釜をみせてあげたいということとなのです。勝手に、両家族の為に最高の景色を自然は備えてくれているという信念だけは持っているのです。エコーラインの坂は、九十九折ですから右に左に揺れますので、息子の嫁の茂奈は、気分が悪く吐き気が止まらず、苦しい思いをさせてしまいました。
 エコーラインで蔵王の頂上にいたったら、これはびっくりです。雲は空高くなびいているだけで、蔵王の御釜がはっきり、エメラルドグリーンの御釜に引き込まれるような神秘さを持って現れていました。それも太陽がサンシャインと輝いているのです。このような大自然の中に包まれて、両家の大家族が大きく、発展していくのではないかと思えるほど、自然の祝福を受けたのでした。人間一人では、何も大きな感動など受けるわずかですが、両親が二組 息子夫婦がいて、兄弟姉妹と繋がっていく家族に、あり得ないと思いつつも、私の頭は垂れながら、いつまでも幸福が、続く各家庭でありますようにと願うばかりになります。このような栄光の良き関係を、愛を誇り、栄光が永遠でありますようにと願った決断でした。