2016年7月27日(八段語録2852)
ヨーロッパ遠征(3)

 この日は、基本・型の部での指導をさせて頂きました。時間は一時間程度でした。西洋人は、足が長く、前屈立ちが苦手のようでしたので、前屈立ちから突きと、蹴りの基本を繰り返しました。病み上がりの身体ですから、一時間程度の稽古で、私としてもヨレヨレになります。稽古は順調にゲネック師範が各国のブランチ師範を立てて、アラン師範のシラバス通り忠実に、稽古をしていきました。アラン師範は、どちらかというならばラテン系で、とても陽気で、明るく稽古をするのです。しかしながら、ポーランドのゲネック師範は、シラバスに忠実で、しかも真面目なのです。時間も、全てをこなそうとするので、オーバーしてしまいます。サマーキャンプでの、一日の練習量は、四ラウンドの一時間半ですから、結構ハードな稽古という事になります。それでも、一生懸命指導している姿は、日本人の私も舌を巻いてしまいます。
 夜の時間は、通訳者も来ていましたので、ヨーロッパの、全体会議という事になりました。議長は、ポーランド支部長のゲネック師範、出席者は、フランス支部長のジョン、ミッセル、ビオール、ベルギーはフェロー・リボリオル師範、イタリアはジェナロー リ ドナート師範、オランダはサンダルピーター師範 バンデルーピータ師範 ウクライナはオレグ師範に代わって、オエグ ドクホ先輩、スエーデンはフセイン師範、マレーシアからカルロス ロンッツ師範 チュニジアから、アリーベルアッセン師範 ポーランドのダニエル メルツァレック先生 スペイン パブロ ミューレ師範 ドイツ、アンドレアース師範他、指導員の先生も交えての会議となりました。ここでもアメリカの伊藤師範が、同行できなかったという事で、各国の道場の様子を、通訳者から聞くことに留まり、本来話したい会長のスピーチは、伊藤師範が、各国へ英文で送るという事になりました。それでも二時間半の間、会議は続きました。会長に対して、結構質問が多く寄せられました。
 そのような中で、感じさせていただいたことは、信頼と愛情を持って再び結束するという関係を持ったという事です。会長との絆が各自の心に、宿るようになったという事です。そして、会長を通じてヨーロッパが。動じ静していく事が出来るベースになったという事です。確かに、手塚グループは、きらびやかな動きや、派手な大会などは開催していませんが、ファミリーとしての絆が結ばれている、団体である事は間違いないのです。この関係が、今まで、極真を未来に輝かしい歴史を刻むうえで、大切な事なのです。極真会館が分裂した今、手塚グループにこそ、探そうとして探すことが出来なかった、信頼の輪を広げていけるという事です。本当の信頼関係の心を、家族として持ち続け、その気持ちの前に、押忍と言える関係を持ちたいと思うのでした。何人か責任者で反逆者の群れに落ちてしまったのですが、それでも会長はそのまま受け入れて、再び帰って来るであろうという気持ちを持ちながら、前進させようと必死な姿でした。今回の会議は、新しい結束という事になりました。それだけでなく、ゲネック師範を中心として、過ぎし日の不足、過ぎし日の不忠、過ぎし日の悪い思い出を全て消し去って、本当の関係を創設していくという事になりました。再び結び合う、絆の会議となりました。会長が参加するだけで、雰囲気は良き方向に一変しました。