2016年7月24日(八段語録2849)
渇望(20)

 会長宅より二㌔程度の距離の東横イン三郷に予約を取り、ヨーロッパサマーキャンプに備えました。風邪の状態は続いているのです。鼻や耳にまで、病原菌は回っているようでした。このような風邪の状態は、無慈悲に切ってしまいたいのですが、そんなことは出来ない事は百も承知です。何とか回復を願って、ホテルに到着するや否や、ベッドに横たわって、眠る事にしました。最悪の状態で、ヨーロッパに出発するのですから、気持ちはあまり良くないのです。それでも去年ヨーロッパサマーキャンプに、会長と共に行くことができなかった為に、問題が生じました。ドイツのシュラブ師範と、オーストリアのアダム師範に異変が起きたのです。現地で、会長が来訪する事が出来ず、正しい関係と絆を結ぶ事が出来なかったのです。結果的にヨーロッパのボーダーから外れて、除名になってしまったのです。彼らは、当時サマーキャンプに来ていたのです。その気持ちの内容を正しく整理してあげることができずに、不調和音を生み、外れるようになったという事です。会長も私も、もし、サマーキャンプに、私達が参加していたとしたならば、解決できたのにという、悔やむ思いが多かったのでした。
 さて、手塚グループの理念は、家族・対話・自然の三つなのです。本来の家族観、たゆまぬコミュニケーション、そして自然を大切に思う心を、中心に組織の柱を築いてきました。この何かが足らないと、問題が生じるのです。そして、誤解して去ってしまう、指導者がいないように、努力を重ねていたわけです。この組織は、チャンピオンという名のモンスターを育成するという事ではなく、永遠無窮の確固たるグループとして残る事が出来るように、組織のファミリー化に努めてきたのです。誰もが報われる組織であるという事です。例え、このグループを離れたとしても、いつの日か戻ってくることができる道を、用意するのも、私達の責任なのです。受け入れの条件を、しっかり立てていくべきであるというのが、会長の考えなのです。そのような意味では、どんな立場にあっても、もし頭を下げ、涙するとしたならば、許すことのできる組織であるという事です。  
 今回も、もしシュラブ師範とアダム師範がサマーキャンプに来たとしたならば、事情を聞いて許して、再びグループの一員に加えようとするのです。この組織を知れば知る程、家族というテーマで集約されているという事に、気づくのです。例え心苦しい事が在ろうとも、悟りを得て、行けば行くほど、自らの姿をさらけ出して、グループが歩んでいく道と、共有できるという事です。確かに、私も内容があるとは思わないのです。それでもこのグループでは、捨てられることなく、二十年の歳月を歩んできたのです。険しい立場で、傷を負いながらでも、繋がって生きてきたのです。この組織は、「知らない」と誰にも言わないのです。去った者達まで記憶して、いつか帰って来る事を待っているのです。
 今日は、しっかり休んで、新しい一日の、一ページをしっかり開きたいと思うのでした。今日も私の心と体を備えて、グループの副会長の栄光と名分に接する事が出来るように、歩ませてくださいと願うばかりです。いよいよ明日はヨーロッパです。しっかり心身の健康状態を良好にして、いざ出発という事です。