2012年2月29日(八段語録1607)

大失態


 午前中から、書類を整理しながら、ビッグボーイというファミレスでパソコンを駆使していたのです。二時間が過ぎて、店を出て車に乗り込んだのでした。七十七銀行のローンセンターを経由して、下宿のリフォームの状況を見て、道場に戻ろうとした時に、仕事一式が入っている、スーツケースが無い事に気が付いたのです。店に置き忘れてしまったのかという事で、早速ビックボーイのファミレスに電話をしたのでした。そのようなスーツケースは、置き忘れてはいないという店側の返事でした。当然私としては、慌てふためいてしまいました。大事なパソコンが入っているし、公務の書類も中に入っているのです。目の前が真っ暗になりました。
 当然、急いてファミレスに戻って、確かめたのです。やはり置き忘れてはいないのです。しかし車の中にスーツケースを積み込んでいないという事は、どこかに迷い込んでしまったか、あるいは、盗難にあったという事だと判断したのです。そこで、私が気付いたのが、アイパットをスーツケースに置いているということでした。手元に持っているのがアイホーンです。そこでアイチューンストアーから、アイホーンを探すというソフトをダウンロードして、アイパットの所在がどこにあるのか探すことにしたのです。
 そうすると、会社のアイパットが道場にあることが明示されていました。そして、無くなったスーツケースに入っているアイパットがビックボーイの駐車場の位置を示しているのです。もう既にお店にはスーツケースが無いという事ですから、駐車場のどこかの車の中にあるのだと断定したのでした。そこで、警察に依頼して、アイパットが位置している車を探し出してもらう事にしたのです。パトカーが三台駆けつけてくれて、探す手順です。車一台一台を写真に取って、どの車に積んでいるのかという探索をし始めてくれたのでした。
 二時間余りが過ぎてしまいました。私のアイホーンには、アイパットの位置が、駐車場を示しているのです。そのうちに、ビックボーイの店側から、防犯カメラの情報が警察に提示されたのです。私が入店した時から、出ていくときまで克明に記録されていました。その時の様子は、スーツケースと一緒に店を出ているビデオでした。警察の判断は、スーツケースを持って出て、車に乗せてなかったという事で、路上に置いてしまったのではないかという事になったのです。それでも路上には無いのです。しかし、確かに駐車場近くにアイパットの所在になっているのです。
 そこで、ソフトを良く調べると、アイパットの位置を測定する機能の他に、警告音を発するという機能があることを発見したのでした。何度か警告音を最大というボリュームで鳴らしたのです。駐車している車の中からは一向に聞こえてこないのでした。そのようにしている内に、隣の「ツタヤ」のカウンターで、スーツケースを預かっているとう警察官からの話が入ってきたのです。そして見つかったということでした。何人かの警察官を動員し、結果「ツタヤ」のカウンターに置かれていたという事ですから、ありがたいという事と、申し訳ないという二つの心が入り混じった一日でした。確かに、位置指定は正確であったのでしたが、隣の「ツタヤ」に路上に在ったスーツケースを届けて下さった親切な人がいたという事まで推測することは出来なかったのでした。それでも確かに、正確にアイパットを示していたのでした。近代兵器と先入観の違いで、二時間余りの時間を無駄にしたことと、警察官に迷惑をかけてしまったこと、さらには、ビックボーイのお店にも煩わせてしまったという事を踏まえると、今日は大失態ということになるのです。