2016年6月19日(八段語録2814)
熱望(11)

 合宿審査会の二日目ですが、様々な事件・事故が起こるものです。道場生がベッドから転がって、頭を数針縫う怪我がありました。夜中12時半でしたので、救急車の要請をして、対応しました。事なきを得て、道場生は、次の日の審査会には参加していました。また朝10時には、孫の姿を一目見ようと出かけてきたお爺ちゃんが、貧血で倒れたのでした。これも、救急車呼んで事なきを得ました。少し油断するならば、人命にかかわる事ばかりです。一連の出来事は、試練と受け止めて、「真摯に、審査会を導いてください」と空を仰ぎたくなります。今回の審査会に関しても、かなり前から、工程表を描きながら、スケジュール闘争をしたのです。予期せぬことの連続になるのですが、それでも、不足な立場の指導者であるが故に、あらゆる点で、自分のものを中心として、推し量っていくので、盲点も生まれてくるのです。何度も修正をするのですが、追いつけない現状があるのです。
 さて、これで正しいという内容でも、再検討しなければ、正しいかのように動いて、間違ってしまうという事が、往々にあるのです。それが正しいかのように、動きやすいい私達である事も理解しているのです。とにかく、綿密に計画をしっかり立てなければならないと思うのです。そのような自分である事を、悟らなければならないと改めて感じさせられるのです。自分が示す道が正しいかというとなると、半信半疑になるのですが、それでも足らない責任者を立てて、推し進めていく極真のみちでありますから、正しく進めていく事が出来るように願わざるを得ないのです。今回も無事に合宿審査会を終了することができました。まったく振り返っても、闘いの連続だったのです。道場生の生命を預かる立場なので、どれだけ愛情を注いでも、注ぎきれない事があります。ただ、自分が「良し」と思ったことを一生懸命行うのみという事になるのです。
 ところで、このような合宿審査会の時に、思う事は、私の正しい心と体が、極真の法度に従って、最高の恩恵を道場生に与えていく事が、出来るようにと願うのです。色々な角度から隙を狙って、試練がやってきます。被害を最小限度のレベルで留めることができるようにすべきであり、その試練を逆手に取って、最後の勝利をもたらさなければならないと思うのです。あらゆる策略と中傷で、倒れるような存在になることなく、極真の伝統を後世に伝えることができるように願うのみです。玄関先で見送ると、今回の道場生の顔も輝いていました。たった二日の合宿審査会でしたが、一人一人が自信に漲っていました。そのような道場生の顔を見ると、「わが想いを得たり」という気持ちにもなります。ひいては、宮城県本部の勝利の垣根が広がったようにも思うのです。
 一人一人が、明日から帯のレベルが上がっていく訳ですから、新しい眼識を持って、この道場という環境を、修練の場として、分別できる人格が磨かれたと確信するのです。まさに、道場生は、合宿審査という試練の真っただ中で、合格したという気持ちになります。これから道場生が、新しい覚悟で、極真の栄光を表すことができるようにと願うのです。道場生が、自らの能力を高め、無限な極真の力を世間に現すことができるようにと祈るばかりになります。