2012年2月28日(八段語録1606)

息子の誕生日


 今日はプレゼントで悩む一日でした。長男聖義の誕生日です。娘たちは、それなりに準備をしていました。驚くべきことに、聖義の妻の茂奈さんは、全財産を叩いてプレゼントをしているし、ラザリアという手の込んだ誕生日の夕食を作っているのです。愛情の世界では茂奈さんに負けでしまう親父でしたが、とても嬉しく感じていました。
 そこで、私はというならば、悩みに悩んだ末、電気スタンドを購入しました。理由は、今年こそ、専門学校を卒業してほしいという願いからです。去年の息子の姿を見ると、試験近くなってから、スイッチが入って勉強するスタイルでした。それでも良いのですが、学校の基準からすれば、卒業とはいかなかったようです。去年は、本人は頑張らなかった訳ではなかったのでしょうが、レベルは低かったようです。勉強しただけでは、合格に近づかないかもしれないのですが、勉強しなければ、合格もしないわけですから、大変な事だと思うのです。
 息子と私とは、取り組む姿勢は、自ずと違うようなのです。私の場合、極真空手が身に染みているからだと思うのですが、いつも死に直面する心構えであるようなのです。こういえるのも、全日本という舞台に上がって戦ったからなのだと思うのです。大会の試合では、大げさかもしれないのですが、死に直面するような覚悟を持って臨んだのです。その体験は、実はまったく快いものなのです。耳に楽しい音楽が流れ、全てが甘美で静寂なのです。
 そのような事を、頭に描きながら、息子の誕生日を祝ったのでした。息子が奮い立って、自らの知恵を使う勇気を持ってほしいと思うのでした。そうでなければ、何の役にも立たないのです。何かの希望を持って知恵を使えば良いわけなのです。私の場合、息子とは大分勉強スタイルが違うようなのです。試験前にあわてふためいて、後は悠然と構えていくという方法なのです。事前にあわてふためいている方が、直前に慌ててスイッチが入るよりは遥かに利口かもしれないのです。そんな親子の比較をしながら、過ごした誕生日でした。それにしても、息子に対する要求が大きいのかもしれないのです。それは、親だからなのだと思うのでした。