2016年3月9日(八段語録2712)
組織論
第四節 これからの組織体系の在り方
開拓者を中心として、組織運営した時期は終了しました。もう極真会館宮城県本部は、新しい体制の出発を七年前にしたのです。道場の当面の目標は、極真精神の武装化を急務とします。それは、技術の習得は言うまでもありません。それに伴って、人格訓練、包容力の訓練という事になります。そして、昇級・昇段していく訳ですが、審査会に臨む心構えは、技術の審判、人格の審判、愛情の審判という試練を受けて、越えていくというのが、審査会という事です。技術を磨き、人格者になるために道場が必要になるという事です。それを稽古で日々通過した総合審判をするところが、審査会という事です。すなわち、昇級・昇段していくことによって、道場の全体的理念や制度に通じることができる、人材の育成が必要になってくるという事です。そのような関門を通過することが、日々の稽古という事に成ります。
さて、今後、諸問題が起こると思います。その環境での解決が難しい事も多いのです。そうすると、より責任ある現場の師範が介入することになります。つまり、諸問題に関して、現場師範が、末端の道場生、指導員補佐、指導員、スタッフと全てを管轄するようになるのです。もちろん、管轄される人達は、いつも心がけなければならない事は、現場の師範の世話にならないようにするという事です。その為の稽古修行であり修練なのです。それでも、現場の師範とスタッフは、全ての道場生と気持ちを一致させなければならないのです。その事が基本となって、道場生が現場の師範の意図を汲んで、動かなければならないという事です。道場生が、現場の師範の意図を汲み始めると、必ず繁栄します。そのような意味では、現場の師範の意図をしっかり掴み取る人材が、多くならなければならないという事です。
ところで、現場の師範がいるにも関わらず、代表師範が現場に直接指示することもあるかもしれません。これは、必ず現場の師範に報告して、確認しなければなりません。何故ならば、お爺さんが代表師範であり、お父さんが現場の師範という立場にあるからです。実際の命令系統は現場の師範から出さなければならないという原則です。それだからと言って、だれかれと、お互いに無視するようでは、人格訓練場ではなくなってしまいます。何故ならば、道場は、生きた組織であるのです。決して管理組織ではないのです。一刻を争う時があるのが行動する生きた組織であり、常に戦闘モードに入っているという事です。これは何かというならば、道場を保護し、道場を生存させるための組織体制なのです。木の一枚の葉が、何か虫に浸食されたならば、即座にその枝と葉自体を保護しようするのです。そのような組織であるという事です。
必ず緊急車両が必要な時もあります。道場が成長していく時に必ず偶発的に生まれる事案です。しかし、行動組織であるとしたならば、あらゆる壁を越えていけるという確信があるのです。代表師範が中央いて、思い通りにやろうとすれば、大変な事に成ります。これは球体の中心ポイントと同じで、これが移動して浮気をするならば、道場がひっくり返ってしまいます。ですから、代表師範が思い通りに出来ないのです。上下がいつも合わなければなりません。横もしっかり合って、上下垂直に立てなければならないという事です。これがこれからの行動組織の在り方という事です。