2016年3月7日(八段語録2710)
極真道場運営とは
第二節 道場の組織運営


 代表師範の場合、公開的な願いを言葉で、発しています。それは、お爺さんの立場で、全体に自覚を促すという事です。自覚して責任を持つのは誰なのかという事がと問われるのです。さて、師範はお父さんの立場なのです。それ故に系統的な命令をしなければならないのです。そして、その系統を失ってはならないのです。この系統が寸断されるようでは、組織の四肢五体が動かなくなってしまいます。系統的組織を離れては、生命が存在しないのです。道場の前後・左右・上下の関係を失えば、存在価値がなくなります。道場運営をする上で組織は必要です。それは位置を決定する為です。それ故に、一人一人は自分の位置を知らなければならないのです。位置を決定するのは、関係を結ぶためという事です。どんな立場であろうとも、自分を中心として結ぶことになります。連結させる力を持った人が、生かされるのです。それは、自分と関係を持った全てをまとめます。そのような原動力を持った人材を作るためにも、道場組織運営は必要になってきます。
 さて、指導者として立っているものが、系統を作れないようでは、存在することができなくなります。壊れてしまうのです。つまり、位置が自然淘汰されるのです。組織力と団結力、それが増し加われば、初めて行動に移すことができ、発展するのです。「私は関係ない、只稽古するのみである。お前は勝手に言え、私も勝手にする」というようになれば、それは遠からず滅亡する状態になるのです。組織力と団結力、そしてそれに伴う行動が、全ての発展の要素になるのです。位置を移動して、このような関係を失ったのが、かつての弟子でした。ですから、はっきりすることは、位置を知り、組織内で関係を、結ばなければならないという事です。
 したがって、第一に、何があろうと、これからの道場において、組織は重要になってきます。組織は何の為にあるかという事を、しっかり頭の中に叩き込んでいかなければならないのです。位置を決定する為なのです。第二に、団結が必要なのです。陰口を言っている場合ではないのです。お互いに支えあうという気持ちが必要です。そうしなければ、目的に進むことができないのです。第三に、目的に向かっていくために、一緒になって、行動しなければならないという事です。この原則を離れては、全てが駄目になってしまいます。そうすれば、上が誰なのか確実に分かります。一人一人の上下関係、これを失わないようにすべきです。道場では、師範スタッフ、指導員が上下になっています。この関係がお互い結び合って、道場生を成長させるのです。いつも師範の計画のもとに、盛り立ててくれる指導員がいなければならないという事です。
 このように、細部組織まで作って、師範スタッフ側から、末端の道場生を、全て管理しなければならないのです。新しく入門した道場生が、道場の雰囲気を知らなければ、稽古に身が入らないのです。それ故に納得させる為に、師範スタッフは個人的にも指導員と直接対話する時間を持たなければならないのです。師範ができなくても、スタッフが身代わりにしなければならないという事です。この中に、極真精神を宿すのです。