2016年2月23日(八段語録2698)
第二章極真空手での教育
思春期の空手稽古


 思春期はどのような時期かというと、気持ちが外に向かって出ようとするようになります。ちょうど竹のように長く伸びようとするのです。そのために身体は精神を求めようとするのです。それまでは、心身ともに平行していたのですが、精神は世間に向かおうと必死にもがくのです。そのもがく度合いに応じて、身体は精神を求めようとするのです。思春期は実に良い時です。自分の個性の波動を、どんどん遠くに出せるのです。そして、範囲を広げようとするのです。どんな事でも首を突っ込んで実践したいと思うのです。その時は、鼻歌を歌い、じっとしていられないのです。身体全体を動かして、あらゆるものと関係を持ちたいと思うのです。年老いている今の自分と比べることのできない気持ちです。このような心情はこの時期しかないのです。振り返ると思春期が一番美男であったように思えてならないのです。思春期というのは、森羅万象だけでなく、異性に対しても、心が開かれる時なのです。その時に、間違いなく身体は精神を求めます。この精神を培うというのが、まさに極真空手であり、心をクリーンにして思春期を過ごさなければ、間違いを起こしかねないという事です。それ故に、中学になっても、極真空手を続けようとする意義は大きいのです。

思春期の精神と身体の状態

 さらに、本質についてですが、異性に対する目も開かれるようになるのです。すべての思いがそこに集中するようになるのです。誰もが「詩的にも、文学的にも、行動において、世界の全てが愛の雰囲気に踊り遊びたいな」となるのです。男女とも思春期になると、完全に青春を迎える準備をして、あらゆる肉体の器官が完成するのです。例えていうならば、ぺちゃんこな器官が、空気が満杯になって、破裂寸前にまでなるという事です。破裂とは何かというならば、愛に狂うという事にもなります。しっかりと極真精神を身に着けていれば、最高の愛情に結実されるのですが、間違いさまようと大変な人生も待ち受けるのです。正しく乗り切るとしたならば、愛情を成熟させ自動的に和合するのです。愛情が成熟するようになると、間違いを起こせないし、世の中の道理をわきまえるようになるのです。特に、女性を見ると、目をぱちくりさせて、色取り取りの服をまとい、かわいらしい模様のついたものを着るのです。光のページェントみたいです。
思春期を正しく過ごさせるに
 思春期には男女は互いに会いたがります。早くも感情が高まり、どこかで危険状態が待ち受けているとも限らないのです。ですから両親はうまく過ごさせなければならないという事です。それ故に、思春期に立場を誤って、一生滅ぼすことがあれば、正しく選択して人生を豊かにすることもあるのです。若き思春期は実に短いのです。私は、武道でもって、最も貴い時期を正しく過ごすことができました。道場生に対しても、そのように大切な時期を極真精神を培って歩んで貰いたいと心から願うのです。