2012年2月11日(八段語録1589)

入居者対応


 下宿の問い合わせが多いのです。今月でも十件にもなります。そして、育英学園高校サッカー部からの予約が入って、学校説明会の後に、七組の学生が下宿に押し寄せるという事になったのです。夕方六時過ぎには、ご家族と一緒に下宿の下見にきたのでした。下宿本館に三名の入居と別館に四名の入居になりそうなのです。
 下宿説明会を別館でしましたが、道路に十台の車が止まったものですから、近所から苦情があって、パトロールカーの出動になったのでした。警察の対応に苦慮しながら、それでも、育英学園のご両親に説明したのでした。前日に警察との新年会を持ったばかりでしたので、バツが悪い思いをしながら、ひた謝りでした。人数が多いだけに、千順さんも悪戦苦闘しているのです。
 それで、最終的に育英学園高校のサッカー部の監督が来てくださり、すんなり入居が決まりました。妻と二人で慌てて、過ぎた三時間余りの対応に、安堵して胸を撫で下ろした時間を持ったしだいでした。入居者に契約書を書いて頂いたので、来年四月からの受け入れ態勢を整えていくという事なので、準備のための会話が弾みます。生活一般についてですが、特に食事の事とか、あらゆる課題に対応という事になりました。
 ところで、大挙して来られた入居者を、手際よく捌く妻の姿の聡明さに感動させられます。二十年の下宿経営の中で、築き上げられた動じない姿勢と動が啓発されているのです。話も実に準備されて的確でした。その中でも、多くの人の気持ちを読み取り、気配りをしながら対処する姿に、優れたな能力が備わっていると感心させられました。結婚した当時は、このような能力があるなどとは考えられませんでした。的確な状況把握から入居決定まで導いて行ってしまっていました。
 千順さんのこのような能力は、後天的に築き上げてこられたのだと思うのです。お互い家族として信頼する事が出来て、真実に受け入れることが出来たからだと思うのです。このように、信頼する事が出来るかどうかが、能力が発揮されるかどうかに関わることではないかと思うのです。成功と失敗、裕福と貧困、健康と病気の差にも出るのではないかと思うのです。千順さんの中にある無限な可能性が今の家族を支えているのです。これからも益々高まる能力であると思うのです。そして家族を守ってくれるものとなるのだと思えたのでした。
 もう少し掘り下げて考えると、妻を信頼する事が、このような事を見るにつけ、自分を信じることにつながるのです。妻を信頼する事が出来なければ、自分を信じることなどできないと思えるのです。自分を信じることが出来ないとしたら、妻をどうして信頼する事が出来るであろうかと思うのでした。夫婦とは、二人が寄り添って、生まれる最高の芸術作品のように思えるのです。なんと素晴らしい傑作だろうと思うのです。夫婦という存在を振り返るのでした。