2011年12月22日(八段語録1538)

積極的人生観(111)
 対話を重視

 すべての発想は、会長を支えるためにあるという前提でなければ前進しないのです。何のために組織を整備して、グループを発展させようとするかという答えが会長を支えるとうことなのです。その為には、対話が必要になります。会長、副会長、事務局長、各県の師範は、出来る限り会長と会話をすべきです。会長の性格上、積極的に責任者に電話をして、状況を把握するよりは、責任者から連絡を待っていることが多いのです。
 それは、責任者の自主性を願っているからなのです。責任が重くなるにつれて、積極的対話が求められているという事は言うまでもないのです。一週間に一度は最低連絡すべきです。毎日の刻々と変わる道場生の姿を知りたいし、各県の状況を手に取りたいのです。理由は家族だからなのです。私が会長と連絡を取ると、最新の世界の支部や日本の支部についての状況を話してくれます。その内容は、連絡が入って対話している所なのです。もし、少ない会長との対話であると自覚する責任者ならば、連絡を取って対話をすべきなのです。この関係が生命線なのです。それが無ければ、戦略も体制も組んだとしても無駄になってしまいます。自分たちが生かされるのは会長があって初めてなのです。
 特に、新しく師範になった立場の指導者は意識すべきです。会長は預言者でもなければ、霊能者でもないのです。詳しく現状を聞かされなければ、把握することもできないのです。連絡がなければ、不安にもなります。変な気遣いをすることにもなるのです。トップであればあるほど不安を抱くのです。心配もするのです。それは、会長であっても根拠のないマイナスの想像をする可能性もあるのです。会長に同じ想像をさせるとしたらプラスの発想をしてもらわなければならないのです。
 会長から肉体的な事であれ、精神的な事であれ、さらに、運営上の事であっても、マイナス発想が出るときは、どんな問題でも否定的で不安な状況に見えてしまうのです。一刻も早くこの悪循環を断ち切る必要があるのです。それには、会長との直接の対話が必要なのは言うまでもないのです。もちろん、会長と話して、全て受け入れてくださるかというならば、それは否です。信頼関係の確立を前提にするからなのです。信頼が寄せられなければ、どんな素晴らしい考えや発想でも否定されます。そして、会長が思う悪い予感が的中してしまう事があるのです。常に会長が不安を持っていると、その絶え間のない思考が潜在意識の中に刻まれて現実のものとなってしまうのです。会長だって、悪い予感の的中を喜ぶはずがありません。その為にも今すぐにでも、責任者は会長と対話を始めるべきです。その対話も、自分自身の空手修行の業績になるはずなのです。
 そのような意味では、会長に完全に押忍なのです。この押忍の精神を間違って捉えている人たちも多いのです。何か自分の利益になるために、押忍という表現を使ってご機嫌を取るような輩や、ただ挨拶に使うだけの人達も多いのです。会長に押忍と十字を切る時は、修行の過程の中で、自己犠牲と自己否定が伴うのです。経営や運営的観点だけで、指導者は接してはいけないのです。自分の利益を先立てて押忍という精神を用いるならば、かつての離れていった人達のように、自分の利益がないという事だけで、会長との絆を切ってしまうのです。私の話していることは、嘘ではないのです。そして、会長との関係そのものが財産なのです。私は運よく、全日本大会から会長の目に留まって、最年長でもう少しで仕留めることができるとしても、呼び込んで最後は負けてしまう選手として記憶されていたのです。そこからの関係とすれば、もう既に三十年の歳月が経過するのです。直接指導を受けたのが、1996年ですから,十六年の歳月、対話し続けてきた訳なのです。これからも対話を続けてこのグループを発展させようと思うのです。