2011年12月14日(八段語録1530)

積極的人生観(103)
 具体的行動を重視すべし

 言うまでもなく、空手の道は短期間に形成されるものではないのです。従って何よりも重要な事は、具体的な練習なのです。それも計画的に進めていかなければならないのです。十数年の道場の歴史を振り返っても、ある一時に期燃え尽きてしまって、稽古を続けないケースが多かったのです。空手道の修練は長い時間をかけて作られていくのです。決して短期間にチャンピオンになったから、才能があるような思いを子供達に抱かせてはいけないのです。それは、生まれてから現在に至るまで形成されている事であり、さらに、今から推し進めていく事になるのであって、短期勝負ではないのです。少なからず、家庭をもというとする段階を目標とすべきなのです。
 特に、指導者が親の意に反して、指導する場合があるのです。その指導が、家庭崩壊と暴力につながる指導であるとしたら問題はおこりますが、それ以外は、どんな指導であれ、道場生の事を思っての事であり、深い配慮があることを理解してほしいのです。道場生のご父兄の方には、ご苦労なことですが、子供を前にして、今の指導が正しいかどうか祈る習慣を身に付けて欲しいのです。そして、指導者の背後の心情を理解して、委ねて欲しいのです。少なからず、指導者である限り、最善の判断をしていると思うのです。
 道場に子供達を預けて下さったからには、正しく指導するが私達の責任なのです。ご父兄の方に、私から語りかけたいことは、お互いに、道場生の為に良い習慣を身に付けておきたいということです。不安に思うようになったら、道場の指導者を批判する事ではなく、一番効果的な方法は、子供の為に祈る習慣を身に付けることなのです。祈るとは、神仏を尊ぶことと同時に、子供達に愛情を刻印していくことなのです。
 自分の子供を愛しているのでしたら、静かな気持で自分の心と対話する習慣を持つ事も必要です。決してモンスターペアレンツになることの無いようにすべきです。ご父兄の方が、子供をも思うゆえに、習慣的に振るうであろう先生に対する、精神的暴力と支配力は、決して家庭を幸せにするものではないのです。
 もう一度、道場の必要性を考えて欲しいのです。チャンピオンを作って自己満足をしてもらうために道場に通ってもらっているのではないのです。道場がなぜ必要なのかというならば、武道精神を身に付けて心身共に正しい人間に育って欲しいからなのです。家庭の中で、もしかしてマンネリ化して生ぬるくなっているところに、礼節と修練を重んじる道場で鍛錬するようにしたのです。そうすると、あらゆることに関して実行力が生じてくるのです。もう意志とは関係のないほど、強固な具体的行動が自発的にできるようになるのです。