2011年11月29日(八段語録1515)

積極的人生観(88)
 東日本大震災と福岡県大会の打ち上げでの話

 福岡空港午前十一時五十分発、仙台空港午後一時二十分到着です。仙台空港の三階の喫茶店から三月十一日の津波の光景が思い出されます。もう既に八カ月は過ぎたとは言え、滑走路や駐車場の生々しい映像が心をよぎります。海岸の人達は、生命共々財産も一瞬で亡くしたのです。震災にあって、全てを失ったかのように思うのですが、自尊心と名誉にかけて復旧、復興を果たしているのです。この復旧、復興は人間の魂の尊厳にかかっているといって過言ではないのです。このままでは終われないという気持ちが、スピーディな復興を遂げているのです。JR空港駅には悲惨な大震災の状況を生々しく写真は写しだしていました。
 震災から今までの期間、多くの人は、必要なものはすべて調達して、原状回復を目指しています。宮城県に投入された国家予算は、二十四兆円に及ぶのです。実に二十年以上の県の予算なのです。地方自治だけならば、夕張と同じく破産しているのですが、激震災指定を受けているので、国の最大限のバックアップの下、対応できているという事なのです。国家の強力なバックアップは一地方団体の復興を強烈に推し進めてくれるのです。それは、日本国民であるがゆえに、普通の生活をする権利が憲法で保障されているからという事もあります。それで守られているから、空港の喫茶店から見る光景が、震災が無かったかのように綺麗に片付いているのです。このような、日本国に底力である救済の精神があるのです。再生の道を歩みだすことが、いとも自然なのです。
 私の言いたいことは、国力とは良きものということです。中南米のハイチでの地震の復興は、未だ立ち直っていないのです。中国においてもそのようです。日本の国家においては、自分が呼吸する空気のように手当がされるのです。それは、日本においては特別なものではないのです。大きな震災の度ごとに助け合ったのです。人から盗むものでもでもなく、騙すものでもなく、ごく当たり前の行動の結果として、平然としかも確実に手中に収めている復興の足跡なのです。これは、災害の頻発する国であるから伝統化されていのです。
 従って、私達のグループも災害があった時は、助け合う状態を作りたいと思うのです。今回の大震災でのサポートはほとんどありませんでした。もちろん嘆くとかという事ではないのですが、総本部に災害援助金のようなものは、確保しておくべきであると思うのです。もちろん、現在の状況に対して不満を言っているわけではないのですが、様々な恩恵を与えることができる、国家のような働きは必然的に必要であると思うのです。宮城県に投入された金額は県の予算の二十数年分なのです。そのような事を考えるとするならば、各県が自立することは当然とは言え、お互いが助け合う事が出来る関係作りが必要になると思うのです。これからの組織として日本国家と宮城県のような関係は望ましいと思ったのでした。
 話はまるっきり変わるのですが、福岡県大会の打ち上げで話したことを思い出すのです。組織運営が崩れる原因が男女問題であると口をすっぱくして話していました。道場生との関係、父兄との関係は気負付けなければいけないし、指導者は自分を磨くにせよ、家庭を守るためであると宣言していました。ところが、今日のニュースを見ると、私が話したことが悲しくも、的中する内容があったのです。
 アテネ、北京両五輪の柔道男子66キロ級金メダリストで、九州看護福祉大(熊本県玉名市)女子柔道部コーチの内柴正人客員教授(33)について、同大は29日、部員にセクハラ行為をしたとして懲戒解雇処分にしたと発表したとあるのです。
 同大によると、内柴氏は9月19日に学外のホテルで、未成年の部員の飲酒を黙認した上で、この部員にセクハラ行為をしたのです。同大の調査に対し、内柴氏は「合意の上だった」と話しているというのです。
 女子柔道部の関係者から9月、「学生が内柴氏からセクハラ行為を受けたようだ」と同大に相談があったのです。大学側は10月、学内に調査委員会を設けて調べていたということなのです。常に、指導者に家庭を破壊する行為と暴力事件を起こしてはいけないと話しているのですが、人権が重んじられて、尊厳性が増し加わっている時代に、性の乱用は許されなくなっているのです。法律に違反していないという弁明が在りましたが、天法に違反しているのです。