2015年11月20日(八段語録2602)
道場の方向性と審査会

 自己主張して分派すると、道場は破壊へ向けて下がっていきます。極真会館宮城県本部でも例外ではないのです。自分の立場ばかりを主張すると、道場は破壊状態に陥るのです。当然帰属意識が必要であり、その立場で健全な方向性を持って、発言をするという事です。かつて大山総裁が指導していた時は、極真会館に帰属意識を持つ指導者ばかりでした。しかし、総裁が亡くなってからは、自分を主張して、結果的に分裂をしたのです。それは良かったとは言えないのです。伝統を守ろうとするならば、お互いに話し合って、次の後継者を選ぶべきでした。当然、組織は弱体すると思うのですが、実際には、全体として数倍の道場生を抱えるようになっています。原則から、反することなのですが、総裁の意志を継いでいるという事を心から思って、各派閥が総裁の時と同じぐらいの規模になったという事です。争えば、運勢は下がっていくものですが、弟子達が信念を持って、後継を名乗っているので、このような結果になっているのでしょう。しかし、お互いの派閥は元に戻るという事は決してないと思うのです。
 さて、極真会館が真の道を行こうとしたならば、別の発展があったのかもしれません。そして、その発展は今の発展には比べることができない程の広がりを見せたに違いないという事です。そういう事を考えると真の道を歩めば、もっと大きな影響力を示すことができたのではないかと思うのです。とにかく、争ってお互いいがみ合えば、運勢は下がるものです。極真会館宮城県本部では、菅野師範が指揮を執っています。それに対して、私は全面的に保護するのです。決して合議制ではないし、民主主義でもないのです。全体が発展するような戦略を中心が立てて行おうとするのですから、それに対して、私の場合、保護するばかりなのです。もちろん、運命を決するような判断に関しては、仰がれると思うのです。それでも、二十数年、私の運営を見てきた弟子の気持ちは尊重するのです。それが、私ができる保護体制であると思っているのです。
 確かに、中小企業の社長の立場の多くのは、絶えず陣頭指揮して先頭に立ちます。そして、ワンマン経営で、一代は発展するでしょうが、続かないのです。私は、次に責任を譲って、お互いに助け合う事の出来る道を選択しているのです。互いに尊敬することができるとするならば、運勢が下がるとは思えないのです。決定を下したことに対しては、私としても覆すという事はしないのです。それが鉄則というものです。馬鹿げた争いをして運勢を下げるようであったら、どうしようもないという事です。とにかく、お互いが尊重し合うようになれば、自動的に秩序が正され、よき方向に向かっていくという事です。そうでなければ、発展は無いのです。
 明日から、合宿審査会が行われます。スタッフの面々は準備に余念がないのです。一人一人を大切にして、道場生を成長させることに熱心なのです。今、細かい打ち合わせをしながら、不備な点を潰している段階なのです。私も、子供達に、どのようなメッセージを伝えるかという事を、考えているのです。もう既に、私の心は、明日の合宿審査会に向けて、あらゆる心構えを立てているという事です。