2015年11月8日(八段語録2590)
自然に対する発想

 中国が小賢しい真似をして、サンゴ礁を埋め立てて、領土にしようとしているのです。要するに、二百カイリの国際ルールを逆手にとって、海の領土を広げようとしているわけです。中国人の我が物顔が覗くような場面です。何でも自分が一番という中華思想なのでしょうか。それに対して、国際法に則り、アメリカが監視に艦船を使って、航海の存在をアピールする手段に出ました。いつでも戦争を起こしても構わないという最終手段を取ったのです。この事によって、海軍力に劣る中国はおとなしくするしかないという事なのでしょう。とにかく、どうあれ、海を掌握することが、世界の主役になるという歴史的な証明に基づいての行動を中国がしてきたという事です。中国が東シナ海を支配する事によって、海の支配権を獲得して、力をつけようとするのです。これは将来の展望をしっかり見据えているという事かもしれません。ただ海を治める力が中国にあるかというならば、話は別です。世界のリーダーを目指す中国の着眼点は良いにせよ、中国共産党独裁では、先行き不安というところです。
 さて、いくら中国が海を埋め立てて準備しようとも、国際社会の公認を得なければ何もチャンスを掴むことはできないでしょう。海は魚がいますし、食糧問題を解決する道も示されなければなりません。そしてもっと重要視すべきことは、エネルギー源や鉱物資源が眠っているのです。最近は、トヨタが開発している「みらい」という自動車が発売されました。そのエネルギーは水素エネルギーです。その源泉は海水に無限大にあるという事です。人類の未来は海にあるといっても過言でない時代の到来を迎えようとしているのです。地球の三分の二は海です。言い換えれば、人類を生かしていく資源が地上の二倍あるという事です。ですから、海をきちんと治めることが出来る戦略が必要となってきます。そのような意味では、日本の技術力が海を開拓していくのではないかという予感だけはするのです。すでに日本の技術で、海底から石油と天然ガスを掘り出し、さらに、深層水を吸い上げて高い価値を示して、高い値段で売られているのです。海の中から資源を開発するという事は、始まったばかりです。
 ところで、最近の私の関心事は、空手道を極めること、山に行って自然を堪能すること、海で船に乗って釣りをすることです。私のよりどころが、自然を拠り所にしているという人生を始めているのです。若い時は、目先の仕事に追われていましたが、年輪を刻むにつれ、何よりも先に自然と触れ合うという気持ちと、自然と調和しなければならないという気持ちになります。自然と調和するという事は、活用するという事になると思うのです。正しく管理して、資源を運用していくならば、自分にとっても、これからの未来社会にとっても良い方向が提示されるのではないかと思うのです。
 自然を良く知っていかないと、登山で遭難したり、海難事故にあったりします。何よりも良く知って備えるという事が必要になってくると思うのです。今日も武道精神で正しい帰属意識を持たなければ、発展することが出来ないように思えました。個人や団体がバラバラで統率が取れないようでは、発展が覚束なくなります。この道場にも、求心力を持って、大きく発展させようと思う一日でした。