2015年11月5日(八段語録2587)
精神面を支えるもの

 私ぐらいになると、年齢が高くなってきています。肉体の機能が衰え、それに伴って、精神面も弱くなることを防ぐという事を考え始めるのです。それで、どのようにしたらよいのかという事を考えてしまいます。さて、極真会館宮城県本部には引退という事はあり得ないという事です。そして職員にも、退職という制度は無いので、身体が動く限り、役目を果たして欲しいという事を話しています。その為に、これからの人生をしっかり役割を継続していくためには、精神と肉体の衰えをカバーしていくということです。それには、新しいパワーを注入していかなければならないという事です。そのパワーは何かというならば、家族というパワーであり、友人というパワーであり、同じ道場生の仲間というパワーであると思うのです。この関係がシンプルですが、最高のパワーを発揮するのです。それに伴って、社会の動きや環境によって翻弄されるような関係にならないようにするのです。このような家族を中心とした絆こそが、国境を越え、文化の境界を越え、知識の境界を越えていけるのです。その関係を培っていくのが、道場での鍛練であり、修行の結実でもあるのです。
 確かに、この壁を越えていくために、家族での愛情の充実、友人との友情、道場生同士の信頼と様々鍛練しなければならないことが多いのです。そしてそれは壁を乗り越えるという限界を超えていく挑戦になるのです。そうすることによって、朝日の太陽の広がりのようパワーが増していくのです。それは誰も止めることなどできないのです。結局、人は心を中心として動くという事を自覚しなければならないという事です。それは一人に固まることなく、多くの人と連結されていくに違いないのです。つまり、留まらないという事です。普遍的に人生を照らす光になるという事です。人生暗く寂しく生きるか、それともあまりにも美しく輝く人生として圧倒されるような経験をしていくかは、本人の自覚に掛かっているのです。地球や大地を抱きたいという興奮を味あわずして、何の人生であるかというのです。人と人との出会い、そして喜びを感じることなくして、真実に生きるという事ができるのでしょうか。あくまでも完全燃焼して初めて核心に迫る人生が見えてくるというものです。
 ところで、金銭が、満足する人生を導くでしょうか。そんなことは無いと断言してしまいます。心を温め、力づけてくれるパワーは、私達の心の穴を埋め尽くしてくれます。すべてが充実するような心、完全に満たされるような歩み方、そんな人生のサポートをするのが、この極真の奥義にはあるのです。それだけにこのような内容を身に着けるという事は、理想の充実になるし、実現につながっていくのです。その速さは、光の速さと比較にならないのです。そして明るいのです。退屈な人生も、全身が充実して輝くばかりになるのです。このような軌跡を起こすために、極真の修行をしていると思ってください。決して、強さだけでは、得ることが出来ないという事です。
 そんな事を考えながら、自分の人生に向き合う一日になりました。訪れてきた元極真に所属していたという会社を退職した人に、新しい就職先を紹介しました。あらゆる人生の選択のチャンスになればという思いから、お節介を進んで実践するのです。そのような一日を送っていました。