2015年9月5日(八段語録2526)
バンクーバーに到着

 バンクーバーに朝一〇時到着、早速、伊藤師範が迎えに来てくれました。伊藤師範とは不思議な縁で、北海道高木道場の時の後輩にあたるのです。彼は小樽商科大を卒業して、アメリカのユタ州にきて、ユタ大学を卒業したのです。そして、沖縄の女性と結婚して、さらに、針灸師の資格を取って一〇年もの間、治療院と道場を運営しながら、現在に至っているのです。今回の立場は、アメリカの責任者という重い重責を背負ってという事になります。早速、ジェファードの道場で、セミナーが始まりました。二時間の稽古でしたが、数十名の責任者と近くの道場生が集まっていました。ジェファードのしゃべりは、天下一品で稽古で身体を動かすことよりも、講和でその場を盛り上げていくという手法の持ち主でした。そんな一日から始まったのですが、とても有意義な時間を持つことができました。バンクーバーの町は、200万都市として栄えているようです。最近は中国人、インド人が多く居住しているという事でした。
 さて、極真会館手塚グループとして、発展の礎を築こうとして、アメリカにも、二度三度とアメリカに来るようになったのですが、前の責任者のポール師範の場合、その人物と折が会わない責任者が多くいて、結束することが無かったのですが、今回伊藤師範が責任を持つようになってから、アメリカに結束力が表れて、発展する機運が起こってきているのです。世界が混乱している状態で、私達極真会館ができることは何かという事を詮索するようにしているのです。極真という実践空手が世界に及ぼす影響という事を考えるのです。ただの空手技術を指導するような団体ではあってはならないと思っているのです。これだけ、世界に対して影響を与えて来たのですから、ここでその本質的な改革に乗り出すこともできると思うようになっているのです。ただ空手を指導するという青年協力隊のような事ではいけないという気持ちになります。
 ところで、乱れたアメリカ、大変なヨーロッパ、方向の定まらないロシアと、主要国家に楔を打って、もの悲しい、倒れようとしている主要国家に対して、自らの極真空手を持って対応しようとしているのです、それは、自らの汗を惜しまず、道場生を訪ねて行って、まず武道精神を伝える、新しい精神運動を広げようとする気持ちを抱いていこうとするのです。もちろん、大きな理想を抱くのですが、ただ天の道理に、宇宙の道理、自然の道理に従った、世界に戻そうとする運動が私達の極真精神という事になるのです。もちろん、新しい時代に対する希望が、私たちのグループという事であるとするならば、何か大きな力を持ち、財力を持って対応するだろうと一般の人は考えがちなのですが、いざ世界を回っている私達を見るとあまりにも小さい姿であるという事で、疑問を持つこともあるのだと思うのですが、私達はめげないのです。
 こんな話をしながら、たとえ小さな極真会館で塚グループであったとしても、この極真精神で世界を飲み込もうとする気概は大きいのです。どんなに生きても百年も満たないのです。そう考えただけでも、どれだけ、この「家族」という大切な宝石のような存在を、世界に広め、大切にしてこそ、人類の生きる希望があるという事を宣布していきたいと思うのです。