2015年8月29日(八段語録2519)
次の世代を展望して

 仙台に帰ってきてからの歩みを検証するのですが、代表師範としての前途を、洋々と開いてくれたのは誰であろうかと振り返るのです。そうするとまさしく、仙台道場から、一緒に歩んできてくれた、弟子達であるという事です。結局、私の代わりに、極真会館宮城県本部の代わりに、私の意志を継承して、全体を代表して歩んできてくれた弟子であったという事です。弟子の大部分は、極真の伝統をしっかり立て、道場の発展に寄与するばかりでなく、そのための稽古を積んできてくれたのでした。そこに、足らないながらも、私の意志をしっかり受け継いで、高いレベルの伝統を立て続けてきているという事なのです。すなわち、私の担うべき十字架を、代わりに背負ってくれた弟子が存在したという事です。弟子は、私自身の弱点をよく知ってくれて、私を荒野で倒させまいと必死に闘いの駒を進めたのでした。つまり、弟子でありながら、どのように極真会館宮城県本部を運営していったらよいかという事の緻密な計画を日々立て続けてくれたのでした。
 いつの間にか、極真会館宮城県本部の先頭を走っているのは、私ではなく、今の菅野師範なのです。指導者や道場生が帰属意識を持てるようなしっかりとした、原則を立て、それを守って、コンプライアンスのしっかりできた、道場として成長してきたのでした。ちょっと強くなった選手会の道場生が、すぐに試合に出たいという事を主張してきても、原則を守って、しっかり心の成長をさせてから、試合に出すようにしているのです。当然、運営するには、いろいろな指導者像があります。いつまでも意思決定権を維持し、本人が現場から離れていることをも忘れて、間違った判断をしてしまうという事もあるのです。それは、決して中小企業の経営者の域を脱しきれないでいるという事に思うのです。日本を巻き込み、世界に影響を与えようとする極真会館の指導者としては、そのような中小企業的体質では、不適格という事です。
 ですから、極真会館宮城県本部の意志を、次の世代の師範が継承して、二世の道場生を引き連れて、新しい極真会館宮城県本部の創建に励まなければならないという事です。このような思想が無い道場は次の世代にバトンタッチされないのです。一代で終わりという事です。私たちの道場は今や、第二の師範を立てて、私の意志を継承して、二世の道場生を連れて、日本と世界の建設に立ち上がり、最高の世界の極真会館を建設していかなければならないのです。これが、私の望みであり、私たちの思想なのです。そのために、私をはじめ、今日、極真会館宮城県本部の道場生として、自ら選択した弟子の皆さんは、このような事実に対して、次の世代を担う意義を知って、決して、裏切りや、社会悪を犯してはならないという事を、肝に銘じなければならないと思うのです。
 心配なのは、人が犯しやすい行路を、決して歩まないという事です。私が先頭を切って、会長を支えてきました。決して裏切りません。最後まで従っていくのです。能力が問題ではなく、あくまでも、姿勢と帰属意識が問題という事です。そんな気持ちを抱きながら、将来に希望のある極真会館宮城県本部の展望をしてみました。今日は、新田の教室で新規の対応や、幸町の一般の教室の外国人の入門のカウンセリングをしてきました。実に充実しているのです。