2015年8月28日(八段語録2518)
まだ現役

 最近、指導者研修を、田子で夕方七時半から開催したのですが、しっかり武道精神を理解してくれるようで、良い極真会館の創造につながると思っています。空手道を通じて、互いが信頼関係を持ち、安心と安定した心を学ぶ修業の道場になっています。指導者としての責任を学ぶ指導者研修では、教室の雰囲気と極真の伝統を立てる為の訓練道場という事です。私も二十分程講和をしましたが、しっかりとした空手を学ぶ動機付けをしていかなければならないと思って、話させていただきました。道場の指導者は、真剣に聞いていました。集約して話したことは、自分自身をしっかり完成させ、社会に役立つ人になるという事をテーマに話したのです。当たり前の話ですが、武士道的観点からの話になりました。
 さて、今年は、不思議な天候になっています。お盆過ぎてから梅雨が始まったように、毎日雨が降ります。そして、気温も低いのです。畑に入って、白菜と大根をまかなければならない時期なのですが、泥だらけになって、鍬も土に入れられない状態になっているのです。普通ならば、雨が上がって、土が乾くまで待とうとするのですが、私の性格はそうはさせないようでした。今日は、ぬかるんだ土を無理やり捏ねて、牛糞を入れて、土をアルカリにする石灰をまいて、ちょっと化学肥料を入れ込んで、最後の仕上げに、白菜と大根の種を蒔いてきました。今日ばかりは、体力を普段の三倍も使いながら、自然との闘いをしてきました。
 ところで、なぜ、そのように今回は自然と闘うのかというならば、気象異常なのです。いつもの年とは違うのです。世界的に環境破壊が続いている影響が、畑にも出ているという事です。闘うとは大げさなのですが、自然に対して、愛情を持って接するという事です。喧嘩してはいけないと思っています。天が与えてくれた最高の自然であります。それにしっかり触れながら、なすべきことをなそうという事です。畑は、心を癒してくれる、私のベースキャンプみたいなものです。そのような環境があることに、感謝を捧げようと思っているのです。
 結局、親父が築いてくれた環境を、私が修業してきた極真空手と融合させ、我が家を中心に地域に貢献しようとしているのです。一つに、青少年の教育であります。二つ目に、社会奉仕の為のボランティア活動であります。三つ目に自然と親しむ農業という事になります。それゆえに、朝は農夫になり、昼は保護司になり、夜は師範になっているという事です。そして、疲れた肉体に活を入れるために、自主トレが始まるのです。この年になっても、活動をゆっくりさせようとは思わないのです。普通ならば、ご隠居生活になるような年齢でしょうが、そんな悠長なことは、思ってもみないのです。今やらなければならない課題に、取り掛かることに全精力を掲げているのです。
 それゆえに、今日一日の迫力が違います。完全投入です。そして一生懸命なのです。決してよそ見している暇はないのです。そのような生き方が、どうなのかは、今私が自分で判断するという事はしないようにしています。時が評価するでしょうし、日々充実することのみを心掛けているという事です。それが、親からの継承の家督と極真空手という財産で、人生最高の環境を与えて頂いたことに対する私の姿勢という事です。この環境を形成しているのですから、今までの人生は無駄ではないという事なのかもしれません。そして、今を自由に、鳥のように、羽を伸ばして、世代の走者のように次の世代にバトンタッチしていくことができれば、それで満足という事でしょう。