2015年6月8日(八段語録2438)
一瞬を大切に

 今日は調整日にしました。体調が思わしくないということもあり、身体を酷使したら、後遺症が残ってしまうという判断です。私の場合、喉が腫れてくると、身体全体に支障が出るのです。三十代はそれでも、無理をして病状を悪化させても瞬間を大切にするという意味で、戦い続けてきましたが、この年齢になると、生活全体が栄養素を正しく吸収できるようなベースを作りたいと思って、無理をしないようにしているのです。長い目の瞬間という意識での調整に入ったということです。
結構こじつけが多い自分に気が付きますが、それでも、瞬間を大切にしないと尊いものを得ることができないという判断があります。今の人生の経験からして、昇段審査の瞬間の戦いを輝かせて有段者になった思い出があります。その時に、勝利していなければ、今の私がいないのです。まして、私の勝利の行動が今の地位になっているし、この立場での一言や一つの行動が大きく影響を与えていくのではないかと思うのです。
 さて、このように考えてみても、瞬間に勝負がついてしまいます。瞬間を輝かせる価値を感じて生活しなければ、充実した人生を歩むことなどできないと思うのです。とすると、自分の姿勢が大きな問題になるのです。一瞬をどのように大切にするかという事。そしてその一瞬にいかに備えていくかということが大切になってくるのです。私の人生の歩みは、一瞬の失敗と一瞬の勝利との連立組み合わせになっているということです。
そして、勝利の積み上げだけが残っていくということなのでしょう。全日本に参加した時も、一回戦、二回戦と戦っていくのですが、それは一年、あるいは十年の歳月の長きに渡っての稽古の連続が、このよう大舞台での勝負につながるのであり、その決定は瞬間になっているのです。そう思えば、このカチッ、カチッという瞬間の一瞬を離れては人生の勝利はあり得ないということなのだと思うのです。
 ところで、この瞬間の連続において、一瞬でも時間に飛躍があれば、穴が生じ、中断されてしまうのです。それだから、ギャンブルや奇跡という事に頼らないということが必要であるのです。武道においても、永遠の夢を見るのも大切でしょうが、それよりも大切なことは、現実においてどのように戦いを進めるかという瞬間が大切なのです。よく人の話を聞くのですが、これからの世の中はどのようになるのでしょうか。不安で仕方がないという人がいます。私にしてみれば、この一日一日の生活が大切な時間であり、この一日に、どのように道路の交差点のように人生を形成していくかということが大切であるという事だと思うのです。
 そんなこんなで、今日の一日も締めくくりました。体調がすぐれないので、文章も優れたものにはなっていないのですが、それでも一日の記録を残しておくということなのです。長い年月が待っています。この今の一瞬が、このブログを書くときであり、理想として、一万回の表現をしようとしています。今は二千五百回に近づいています。ここで終わっても四分の一です。書くことがこれからも余りにも多くあるのだと思うのです。それだけに、この瞬間を大切にして書き続けていくという事になります。読んでくれた方に、心から感謝しながら、今日も前進です。