2015年3月25日(八段語録2364)
発想の転換

 極真会館手塚グループの目的は、ある特定の個人、あるいは団体の為にあるのではないのです。あくまでも、全世界で活躍することなのです。それだから、何度も海外遠征に出かけてきたのです。道場で利己的な人を育てようとすると、この手塚グループの理念には違反するようになるという事です。せっかく極真空手を学んだからには、理想的な生き方を求めて稽古をしなければならないという事です。そして、武士道精神に則って、家庭のため、社会の為に存在することを願わなければならないという事です。そうでないと永遠に増し加わる繁栄のプロセスにならないと思うのです。幸福感が充満する溢れんばかりの深い喜びの世界が存在させなければならないという事なのです。利己心は全てのものを破壊します。家庭内における利己心は不調和を生み出し、苦しみと闘争とに爆発していくのです。
 さて、今の世界は、ロシアに見るように、自国の利益の為に、原子爆弾の用意もしていたというのです。どう見ても、クリミアを併合するのにおいて、策略を用い、共謀し、騙し、そして、うそをついているプーチン大統領の姿を見るのです。もちろん、アメリカにしても、先進国と呼ばれる国々にしても、国家エゴから抜け出せないようになっているのです。かつてアメリカが、世界の国々に奉仕と犠牲の精神を示し援助を必要としている国に対して、その援助の為に出かけていったとき、すなわち、アメリカが生活と資金と援助の手を差し伸べた時に、アメリカは、ゴールデン・エイジの繁栄を得たのです。しかし、今は利己的な姿勢になっているとしか思えないのです。それだから、アメリカ国内の問題は非常に深刻であるという事です。当然私は、どの国を批判するつもりはないのです。私はただ、全ての人類が探し求めている姿はこのような事ではないといっているだけなのです。
 ところで、私は手塚グループにいるのです。手塚グループが自体の利益と幸福の為に存在しているとするならば、早かれ滅びるでしょう。この手塚グループは、家庭・対話・自然を理念として、私の命、私の心、私の魂を注いでいるのです。日々稽古という事です。全生涯を通じて、このグループと共に生きたいと思っているのです。空手は、武器を持たないで、素手で戦いますから、地上最強であるというのです。自分の生命をかけて、五体だけで戦う事ほど、強い事は無いのです。結局ローマ帝国を倒したのは、改革する内部に崩壊させられたのです。そう考えれば、私達の力はそんなに強くは無いのですが、ローマ帝国を崩壊させる力がある理念であると思うのです。
 今日は、自己中心的な発想を極力なくして、最終的に奉仕と犠牲の精神になろうと思う一日でした。勝手な事を書きながら、未来に向かって前進です。自己中心的な自分が現れるとするならば、自分自身に怒りを感じます。今の日本は、西洋文化に被れた個人主義でもって特徴つけられています。個人主義自体は良いと思いますが、自己中心思想はちょっといただけないのです。そして間違いなく滅びるであろうと思うのです。利己主義は、砂上に楼閣を立てるようなものです。そのような他愛のない事を書きながら、今日の一日も終わりであると思うのでした。