2015年2月19日(八段語録2329)
心からの指導
極真会館の良さは、新しくフルコンタクトの理念で武装したことです。寸止め全盛期に突如現れて、それを全日本で実証していったことに意義があるという事でしょう。これが、この武道空手が世に認められるようになったから大変な事になったと思います。マンネリ化しがちな空手界に衝撃を与えたことは間違いない事です。実践空手に賛同した多くの青年が現れました。そして社会を一世風靡したのでした。そして、大山総裁が世を去って、歴史を重ねてきている中で、何を求められているかという事になると、これからは、極真会館に対しての正しい指導と愛情の投入が願われるようになるのではないかと思うのです。もちろん、世の中に対して、指導者が人格者であるべきでことは、当然の事になります。学生運動がそのまま、姿を消して、何だったのだろうという事と同じ運命を辿ってはいけないという事ではないかと思うのです。
もうすでに、極真会館の道を開拓して、六十二歳の年齢まで達してきた私ですが、愛する極真会館に対して、欠点があったとしても、その欠点を補っていくような姿勢になっているのです。もちろん、多くの若者が集まってきますから、是正しなければならない事や、悪い面を修正しなければならないことが多いと思いますが、それを含めて理解していこうとするのが私の年齢に到達した指導者という事になると思うのです。そして、悪しき面があるのならば、私の極真会館の歩みのレベルを提示しながら、道場生に対して私の良き所は似るように指導し、かつ未熟な所よりも大きく評価して行くのがこれからの私の責任であると思うようになっています。
ところで、私の意識としては、会長が描く世界の極真の使命に対して、会長と同じ、親のような気持ちで対応していかなければならないと思っています。極真会館は、世界の多くの人に受け入れられてきました。それは、道場で汗を流すことが、どんな主義や思想も越えていく事ができるからです。そのような修行の道が、私達が歩んできたのですが、その道を世界中の人々が超えることのできる峠の道としてきたのです。もちろん、そのように世界に広がったからと言って、その場にとどまっていくようではならないと思うし、安楽にしたいという気持ちなど毛頭ないのです。まだまだ、過程的段階だという事を肝に銘じなければならないと思っています。さらに進めなければならない運命の道が残っていると思っているのです。
今日も金師範の道場での稽古です。小学生、中学生と、これから世の中に旅立つために準備訓練する若き道場生ばかりです。道場生の父母も熱心に見守っています。そのような事で、大阪の指導二日目ですが、指導に気合が入ります。また、金師範の、子供達に対しての愛情あふれる姿勢に感動を受けました。一人一人に対する熱心な思いは、極真空手に留まらず、子供達の将来に責任を持つ親のような気持ちで対応しているのです。本当に素晴らしい稽古を見せていただきました。