2011年11月15日(八段語録1501)

積極的人生観(74)
 保護観察対象者と娘

 執行猶予付の対象者の家族と少年との面接です。仕事も見つかり、運転免許所も取ろうとしているのです。少年院で電気の資格や、危険物取り扱いの資格を取って、社会に出ることができる準備ができて出所してきたのです。しかし、順守事項を守らない状況を祖母より聞いて、私も怒り心頭です。祖母のいう事を聞くように話している内に、会話のバトルになりました。隣近所何軒かには聞こえる声でした。しかし、本人の怒りが収まると、静かに私の話を聞くようになりました。腹を割って話すことと、深い信頼関係からしか更生への道は無いのだという実感をするのです。
 今日も朝から、娘とチラシの配布でした。二人とも黙々と幸町の団地を回って来ました。途中警察のパトロールカーと出会ったのです。前に止まり、私の車に近づいてくるので、何かあったのかと思ったのでした。苦竹交番所の所長の相沢巡査でした。こんなに朝早くから何をやっているのかという問いに、チラシを見せて新入生の勧誘ですと話すと、ご苦労さんという言葉が返ってきました。この巡査とのお付き合いは、数年前からなのですが、親しさをまして、定年後には空手を習ってみたいという仲になってきました。その後、私が、少年警察補導員のボランティアを委嘱されるきっかけになったのです。
 保護観察の対象者にも、自分たちの子供にも、そして道場生にも言いたいのですが、過去の事をくよくよしてはいけないという事です。それを今日は説教したいのだと思います。過去はすべて死物なのです。大切なのは現在であり、その積み重ねの未来という事になるのです。罪を犯した少年たちに言えることは、恨みを抱いているという事なのです。その大半は過去に由来しているのです。過去を捨て現在と未来を見つめることから出発するのだと思うのです。そうすれば間違いなく明るい展望を見つめることができるのです。
 私の経験上、考えてみると、過去が楽しく思い出せるときは、現在が良い状態にある時のような気がします。過去が辛く悲しい時は、だいたい現在は暗くなりがちです。そのような意味では、過去を振り切ることが必要になってくるのです。何故ならば、過去に悩みができやすいのです。今の好ましくない状態は、過去と密接につながっているのです。そのような意味では、よくない過去にこだわることは、人生にマイナスになるという事になるのです。私は、現在を生き生きと生活するためには、過去のマイナス面につながる思考や行動は厳に慎まなければならないと考えるのです。
 娘を見ていると、今のところ、余り結婚を望んでいないようです。親が無理に何かのアクションを起こすことは、今は避けるべきであると考えるようになっているのです。これは、娘の現在と未来の問題を含んでいるように思っています。リアルに娘を見つめるのも親の責務であるような気がします。もちろん、保護観察対象者や道場生はもちろんのことです。娘の結婚に関しても適齢期に達しているかどうかは、紛れもなく、今を充実させての話なのだと思うのです。親として娘に条件を付けるようにするようにしたいと思うのですが、条件の付け方が、心の底からの願望になるように心がけさせなければならないような気がします。