2011年11月11日(八段語録1497)

積極的人生観(70)
 選挙戦8日目と移動研修

 夕方七時から総決起大会を開催したのです。二百名程の人が集まってきてくれました。イズミティーの展示会会場が個人演説会として貸出していないという事なので、選挙管理委員会経由ではなく、自由民主党の政談演説会という事で、使用するようになったのです。全てが、法律通りの行動しかできないので、その圏内の使用許可という事になりました。弁士に、熊谷大参議院議員、中野正志前衆議院議員、渡辺博市議会議員の先生方が応援弁士として駆けつけてくださいました。
 私は司会という立場で、この会場を盛り上げていくという役割になっていました。熱気溢れる会場になりましたが、ここに来てくれた人たちだけが、応援してくれただけでは、当選ラインに程遠いので、お誘いあわせの上何人でも一緒に投票に行ってくださるように、お願いしたのです。一緒に手伝っている伊藤さんは、今野先生が高齢であるという事と、新人が何人も乱立して、相当基盤の票が侵食されているので厳しい状況は間違いないという判断をしているのです。それと、今野先生を中心とする人間関係が「いまいち」であるという事も見抜いていました。現場の私としては、それでも最後でも当選してほしいという願いでいっぱいになるのです。
 ところで、今回の司会は、原稿を渡されたのですが、アドリブで全てを仕切るようにしたのです。理由は、生きた言葉を演出したかったのです。用意された原稿ですと、総決起大会にならないと思えたのです。言葉に魂が乗り移らないのです。もちろん、形式に沿うようにはするのですが、結果的に多くの人が投票してくださるように、魂の叫びから決起大会の運営をしていくという事を主眼としたのです。結果としては、自己満足ですが、全体が勢いついて、投票行動に移してくださるのではないかと確信したのでした。どうあれ、投票箱が閉まるまで、あと二日という段階に入ったのです。本当の生き様が試されます。残りの期間の生命を惜しんでの投入という事になりました。
話は変わるのですが、昨日の更生保護の授賞式の後に、移動研修会が行われました。当然、参加しました。そこで、他県の新人保護司の方と風呂の中で話す機会を得たのです。私よりも二つ年齢を重ねた方でした。よく話される方でじっと聞いていました。家族を大切にするという事では、私も賛同していたのですが、話が「飲む、打つ、買う」の話になってきました。飲むことに関しては、「ほどほど」という事でしたので、静かに聞いていました。ところが、「打つ」というはなしは、深夜2時まで麻雀をするという事なのです。パチンコ、競馬、競輪、何でもやりたいという事で、それは、すっきりして家に帰ることができるという話でした。この見解に関しては、夜の二時まで、毎日良く続くというあきれ顔に私の顔は変化し始めました。自由な時間が自分には欲しいという事が原点になっているのです。
さらに、「買う」という話に関しては、奥さんの願いに応えたならば、後は自由な時間が出来るのだという事なのです。そのような事を十分に配慮し、妻を名前で呼んで、大切にするならば、色々な女性との関係も楽しいものだという話になったのです。この段階で私は聞く耳を持たなくなってしまったばかりか、嫌悪感を生じてしまったのです。そうとは知らず、女性の対応の仕方を具体的に話すのです。そして、今の男性は女性を喜ばすことができないでいるし、家庭が満足しているのは、ほんの数パーセントであると断言しておりました。仕事は自営という事なのです。それも家を一軒建てるという営業をするのです。その為に、女性の心を掴むことが大切だそうです。そして多くの女性と遊ぶことが人生の喜びであると話しておりました。
本来ならば、他県の新人保護司でもあるし、このような移動研修であるので、自分の生き様を先輩保護司に、自慢げに話すのではなく、どのように、今まで罪を犯した子供達を立ち直らせたのかという事を、謙虚に聞くべきであろうと思ったのですが、そんな意図のある移動研修会とはお構いなく、自慢げに話すことに関しては、軽蔑に似た気持ちになってしまったのです。まして、罪を犯した少年の立場から社会復帰させるのですから、自分を治めることが原点になるし、家族を心から尊敬するとするならば、浮気などは出来る筈はないという私の見解なのですが、打ち砕かれてしまいました。保護司として選ばれてきた人ですから、PTA活動を一生懸命されてきたことが実績であるのでしたが、内容を聞いて、びっくりしました。他県では、このような人でも保護司になれるのだという不思議さを感じました。
他県の新人保護司の話の分析を私なりにしました。家庭では、別室で休むという事ですから、家庭内別居のような気がしました。それから養子という事ですから、主導権が無いような気がしました。妻が望むときに夫婦生活を備えるという事だけですから、信頼関係は薄いのではないかと思えました。二度目の結婚生活をしているという事ですから、最初の女性と子供との傷は大きいのではないかという判断をしました。何故ならば、本人言わく、一度もかつての子供とも合ったことが無いのです。PTAの会長を務めた割には、話に子供の事は、まったく上がってこないので、何のためのPTA活動であったのか疑問が生じました。女性との交際は積極的にしているという事で、動物以下という判断もしてしまいました。確かに、経済を動かす手腕はあるにせよ、倫理道徳面に関しては、保護司としての資質に欠けるということが、総合的な私の結論なのです。
最後の私の話をする段階になりました。独身時代は、空手道を通じて、自らを治める熾烈な戦いをし、千順さんと出会って初めて恋をし、10年の歳月の末結婚し、三人の子供に恵まれたという事を話しました。そのような話をしただけで、すでに、人生の「波長」が合わないことを自ら悟ったようで、会話を止めて露天風呂から静かに出ていったのでした。端的に、この方は、これから、保護司としての修業を積むべきであり、それができないとするならば、保護司は長続きすることは無いような気がするのです。間違って保護司も選ばれるのであるという事を実感した移動研修でした。