2011年11月9日(八段語録1495)
積極的人生観(68) 選挙六日目
県会議員選挙も中盤戦の最終日を迎えようとしております。臓器移植を受けた今野先生が不死鳥のように死から生き返り、睡眠時間四時間も取らずに、激しく戦っているのです。まさに、生命のやり取りの戦場のようです。というのも朝七時半に選挙事務所に行くと、もう既にスタンバイ状態なのです。その気迫は、不動仁王像のような形相なのです。もう既に、四時に起床して五時の実践倫理の朝起き会に出席して、滝に打たれて、みそぎを終えた僧侶のようなのです。
無駄な時間を惜しむように、スタッフに指示を出すのです。ポスターを無駄にしていないか、新しく後援会に入会してくださった方のケアーは出来ているのか、支援団体の訪問は怠りないようにしているのか、後援会名簿に目を通して、電話連絡は徹底しているのかという気の配りようです。最後の関ヶ原の決戦を前にして、味方の陣営を固めるが如しなのです。その気迫に押されて、当然スタッフは当惑を隠せないのです。そうでもしなければ、この選挙戦は勝てないという危機意識がそうさせているのです。
もう既に、入神状態なのです。私はというならば、今野先生の身体の事が気がかりなので、思う存分にナタを振り下ろせるように、健全な精神状態を保てるようにサポートするのです。今野先生に必要なことは、どのような難問でも、答えを出そうとする兵士であり、参謀なのです。その指示に絶対服従のレベルを全体に浸透させるのが私の役割という事になります。グズグズしていると、選挙部隊が全滅してしまいかねないのです。当然落選などしようものなら、政治生命は破局を迎えてしまうのです。
夕方には、泉が丘の団地で個人演説会を持ったのです。元衆議院議員の中野正志先生が弁士で応援に駆け付けてくれました。この会場には四〇名程の支持者が駆けつけてくれていたのです。秘書の市川の奥さんが必死に電話をかけて呼び込んでくれていました。秘書夫婦が家族ごと応援しているのです。畠山さんという手伝いの人は、忠実に今野先生の言われたことを実行するのです。もう既に、選挙事務所は完全一致の状態でした。そのような中での個人演説会は、見事に体裁を整えていました。来られた人たちは、期日前投票に行く覚悟で会場を後にしているようでした。
深夜の九時になると、反省会です。一人ひとりの役割の報告をするのです。その報告の間にも、ポイントとなると思うと、その部分を今野先生は突っ込んできます。その解決の為に全員の知恵を出し合うのです。その繰り返しで、十数名のスタッフの現状報告が終わると解散になるのです。もちろん、解散しても、今野先生は、特殊部隊、電話かけ部隊との打ち合わせに余念がないのです。そして、納得するでもなく、次の日を迎えるという状態なのです。
私も極真会館で肉体は鍛えてきましたが、それはあくまでも武道の試合での話であって、選挙の戦場に望む今野先生の姿に、恐ろしさを感じてしまうのです。選挙の勝負を、人生の勝負の場にしているのです。いつしか、私の顔も、強張りながら、「明日を迎えるぞ」という執念に固まっていました。