2011年9月23日(八段語録1448)

積極的人生観(21)
 広島合宿

 二十三名の合宿が広島県本部で行われました。一年程度の修業歴になった子供たちが勇んでやってきていました。小学生のメンバーが中心で、元気な声が全館に響いていました。歳月が過ぎていくのは早いものです。子供たちの成長もあっという間の出来事になります。その中でどのように子供たちを育てていくかという事が重大なことになるのです。確かに今は小学生ですが、10年も過ぎると恋もする一端の大人になっていくのです。そのような意味では、今の学童の時期は、紛れもないゴールデンエイジという事になるのです。
 この時期をどのように育てるかという事が重大な親の関心事という事になります。そこで今回は、大切な道場生を持つ、父兄を中心とした教育セミナーを開催したのです。通ってくる子供たちのご父兄を見ると、送り迎えをして、空手の稽古に無関心な父兄と、熱心に子供たちの成長を見守る父兄に分かれているのです。大人になるまで、子供たちに愛情を注ぎ続けることが親の役割であるという話を最初にしました。そのような意味では、稽古を見守ってあげることも大切なのです。
 今回は十数人のご父兄が集まってきていました。最初に一年余り道場に通って、どのような変化が生まれたのかを聞いていきました。良かった点と課題とを話してもらいました。率直な感想は、空手を一つの習い事として捉えている父兄が多かったのです。もちろんそのような側面はいなめませんが、子供たちの成長をするための糧として捉える話をさせていただきました。つまり、養育係としての道場なのです。親と道場とで総合的に育てていくという事の提案でした。それだけ、師範に信頼を寄せてもらっても大丈夫であるという事を話していきました。
 その為に、週に二回ぐらいの稽古は必要であるという事も話しました。道場に委ねてもびくともしないのです。それだけの教育に対する理念と経験を持っているのです。そのように自信を持っているがゆえに、生涯教育が出来るという事を話していきました。足かけ程度にしか思っていなかった父兄も、身を乗り出して聞いていましたし、姿勢を改めるというご意見を頂きました。そのような意味では、全幅の信頼を得て運営できる体制にあるのです。
 子育ては、二十四時間休みなく繰り広げられるドラマに対して、どれだけ辛抱強く耐えていく事が出来るのか、注意深くできるのか、熱心に対応できるのかという事なのです。子供たちの成長とは関係がないのです。ましてや、成果とも関わり合いはないのです。すぐに結果を求めてしまうと悲惨です。それを戒めにして、親子の付き合いをしていってもらいたいと思うのです。
 子供たちは、自然の法則に守られて成長していくのだという事を信じなければ、うまくいきません。そう思って子育てに従事して、共に、成長に携わって間違いない家庭を築いてくべきであるとか話を締めくくりました。