2014年11月27日(八段語録2246)
生涯で何を準備すべきか

 生涯、還暦まで生きてみて、人生まだ終わりたくないというのが、偽りない気持ちです。人には、色とりどりの変化無双な生涯を生きていきながら、最終段階で、すべてが無くなってしまうと考えてしまう人と、死後の世界があって、それに向けて準備する人とが、現実にいるのです。私は後者でありたいと思っています。ですから、極力、死ぬことを心配しないようにしているのです。もっと良い所に引っ越しをするような気持ちにしているのです。私の場合でも、母の胎内での腹中時代があって、地上での生活を想像するような事は無かったでしょう。そして、地上から、永遠無窮な死後の世界があると思えば、絶望などしていられないという事です。
 さて、そのような事を、理論化しなければならないのですが、人は、腹中の水中時代、その次に陸上時代、さらに太陽の時代の三時代があると仮定するのです。これを一つの範疇にするのです。太陽の時代を思い描くと、いつも昼のように明るくしてほしいものです。理由は、水の時代、空気の時代、その次には、魂の時代であってほしいのです。魂は消えることは無いのです。太陽の光のように夜も昼も、思いやりがなければならないと考えているのです。死後の世界は、春夏秋冬すべてが、結実したものを収めるような倉庫であると思っています。それが、太陽の光のように輝いているという事と思い込むように努力するのです。
 ところで、このような発想を理念化することは、実に信念が入ります。理念化しているがゆえに、悪い事はしないのです。邪悪な思いを持たないのです。道徳的・倫理を持ち出すことでもなく、一生懸命、聖人のように生きようとする動機をしようとするのです。だから、誰が見てようが、関係のないことです。腹中時代は、口からへその緒を経て、生きていました。そして、五感の時代へと突入し、最終的には、魂の時代へと入っていくと確信しているのです。これが理念化の所以です。
 このような事を、武道家らしくないというかもしれませんが、現役時代を経て、肉体の創造から衰退時期を通り過ぎて、死後の世界へと準備すべき時期が今であると思っているのです。私のこの目は、現実世界を見ていますが、人の魂の世界も見ていると思っているのです。ですから二つです。現実と魂の二つを見ることができるのです。それだから余計精神を鍛えるという事をするのです。これも理念化しているがゆえに、結論です。そして、鼻も二つになっているのですが、これも生命要素である空気を吸っていますが、二つですから、本質的な愛情の生命要素も吸っているという事にしているのです。父から母から、愛の生命要素を吸い続けているという意味付けをしているのです。