2014年10月12日(八段語録2189)
家庭を大切に

 子供にとって、家庭は教本です。家庭は理想郷にすべきであり、夫婦げんかばかりしていると、子供にとって理想から離れてしまいます。この家庭教本はとても重要なのです。さらに、家庭とは、多くの人と関係を結ぶための教本でもあるのです。教育の材料です。それを適用したのが、子供の人格に反映するということです。家庭では、親を中心にしなければならず、道場では師範を中心とすべきなのです。親は、子供にお乳を飲ませて育て、すなわち生理的な発達を助け、情緒的な面を磨きます。道場は、家庭を土台として、社会生活、未来の生活舞台をどのように切り開くかを、訓練するところです。
 要するに、家庭が情緒的な訓練場とするならば、道場は社会での実験的な訓練場という事になります。ですから、道場において、心を持って接する能力を身に着けるようにする事を重要視するのです。親の教育は、社会のための教育になるのです。それをしっかりとサポートするのが道場であるのです。親は、情緒的なあらゆるものを子供に、後継者として、伝達し親が生きたと同じように、家庭・社会での生き方を提示する義務があるのです。つまり、このように生きなければならないという事を中心として、情緒的土台を築いて上げなければならないのです。
 ところで、悪人がはびこる道は、教育は必要がないのです。教育を受けなくても、誰でもいく事ができるのです。本当に教育を受けなければ、誰でも行くのです。悪人になるために教育が必要でしょうか。それは、いらないのです。誰でも悪人になる可能性があるので、今日、人倫道徳を中心に、良心基準をわきまえていきなさいという教育をするのです。もちろん、何を中心に教育するのかというならば、武道精神のような善なる事を中心とするのです。良心を中心として教育するのです。それが道場の目的であり、その教育をせずして、武道教育の標準に立脚することはないのです。もう一度確認するのですが、悪は習わなくても、誰でもみなすることができるのです。
 結論、家庭は大切です。子供に愛情を注ぐのに、夜も寝ないで尽くして育てたではないですか。ですから、家庭を絶対基盤として立てて、我が家は、良き子供を育てるための工場であるというような気持ちを必要です。したがって、子供を産んで家庭を作って教育するという、当たり前の事が、本当に重要な事であるという事を明確にすべきであるということなのです。それだから、子供を道場に通わせるという事と、モデル的な良き家庭を作るという意識は必要になってくるということです。