2014年8月10日(八段語録2087)

非行少年は出さない道場


 未成年の非行問題を検討する機会を得てきました。道場生からは絶対出したくない案件という事になります。指導者がしっかり模範を示さなければ、いつでも非行に走ることであろうと思って書き記し次第です。本件は、ぐ犯、窃盗、中等少年院送致というものでした。ここでのぐ犯ですが、援助交際とか、やくざの組事務所に出入りするなどの、犯罪ではないけれども、限りなく、犯罪に走るような状況を言うのだそうです。さて、この案件の家庭医ですが、父が養父で四十歳、母が実母で、四十六歳だそうです。そして実弟十六歳の弟がいるという事でした。
 このような、再婚をした家庭ではありうる内容なのです。家庭の絆が中途半端であると、保護司としての心構えは、家族としての配慮を持って臨んで欲しいと、両親に願うばかりなのです。本人の立ち直りに提言することは、家族として生活パターンを一緒にするということです。例えば、食事を一緒にするとか、自営業という事でしたので、家の手伝いをするという所から、改善しなければならないということです。また、養父が四十歳で娘が十九歳であると、結局は他人ですから、難しい関係になるのは必然であろうと思うのです。このような案件で、社会復帰させようとするならば、両親の面接をしなければならないのではないかと思うのです。そうでなければ、子供だけの面接では、解決の糸口が見えてこないのです。
 ところで、今は、多くの社会福祉施設があります。そこには、専門のカウンセラーがいますので、内情をよく知ってもらって、外部の助けを受けるというのも必要になってくるのではないかと思うのです。何もかも、家庭で解決しようとするならば、そこには無理が生じて、結果思わしくない事にもなるのではないかと思うのです。もちろん、家事の手伝をしてもらうとか、母親が愛情を持って対応するということができなければ、養父を中心に据えては、解決できるものも難しくなってしまうと思うのです。実母が、再婚するような意欲があるのであるから、非行を重ねる娘に愛情と生活指導はすべきであろうと思うのです。罪を犯してしまいそうな子供の指導は、車でいうならば、ここかに欠陥があるのだから、その欠陥部分をいかにサポートするかということが問題になってくるのです。
 このような案件を検証するにつけ、家族の絆の大切さを実感するのです。できれば、血の繋がった家庭をしっかり守りながら、我が子を育てるような環境を整えることが願われます。このような事を書くのも、道場から決して非行に走るような青少年を出さないように、道場生の家庭をサポートしながら、道場の運営当たっていかなければならないのではないかと考えさせられるのです。