2014年8月1日(八段語録2078)

サマーキャンプ(6)

 木曜日には、師範アランの継承をする組織をどのようにするかという会議が行われました。夕食を終えて、会議室でのヨーロッパの国々の責任者が集まって、検討を始めたのです。その内容は、師範アランの元で、ガデム・チェアマンが責任を持って、サマーキャンプをはじめ、指示を実行に移した組織に移行するという事を承認し決定となりました。副チェアマンにポーランドのジギネス師範が選任され、運営のボードと財務のボードが組織を掌握していくということで結論を見たのでした。
 師範アラン式平等という組織から、新たな平等な組織の形成に移ったということになりました。サマーキャンプの運営にも表れていましたが、夏の日の香りが漂う花から、芝生に座っていても、良い香りがするような、気持ちの良い人間関係を形成しそうな組織ということになっていました。ある意味で、ヨーロッパの国々が、一体化しやすい組織になりそうでした。争うような組織ではなく、調和を形成するようになったと思えたのです。そこにこそ、極真の伝統が宿り、平和が花咲き、極真会館の版図の広がりを見せるのではないかと思えたのでした。
 会長も、このような組織の形成を歓迎しておりました。アメリカのコロラドから来た、師範伊藤が、通訳を的確にするのです。今まで、会長の通訳が最も課題となっていましたし、ヨーロッパの支部長とのコミュニケーションが、数段良くなるという印象を受けたのです。一人の師範の加盟によって、更なる発展を遂げるような気がしたのでした。今回の事で、一時的な目的を中心とした組織ではない事が明確にされているのです。もちろん、お互いの信頼が組織の永続性を決定するものと考えますから、衝突よりも信頼を深めていく組織になることに間違いないと確信しながら会議を終えることができました。
 結論として、感じたことは、ヨーロッパの指導者の人達の精神レベルが高いということです。ある意味で、日本のこれからの組織を形成する上で、参考になることが多いのではないかと思うのです。これから会長が考えている、社団法人としての推進は、全員の高度な精神が要求されることであろうと考えさせられます。ともあれ法人化へ向けた戦略は、どのレベルであれ、自己犠牲がつきものです。それをお互いがカバーしあって、確立していくことに意義と価値を感じるのです。さらなる発展を願いながら、就寝につきました。