2014年7月30日(八段語録2076)
サマーキャンプ(4)
師範アランの追悼式を行いました。家族が来訪するかというか気になっていましたが、奥様をはじめ、息子と娘の全員が来られました。アラン師範は、十年前に突然、日本に現れて、宮城県本部主催で国際交流大会を二度行って、さらに道場生を指導してくださったりしました。その後、ポーランドでのサマーキャンプ2回、ベルギーでのサマーキャンプ5回、さらにオランダでヨーロッパ大会をド派手に演出していました。記憶に残るだけ、刺激的な指導をしてくださいました。今での、他界したとは思えないでいるのです。それほどインパクトのある指導者としての姿を見せられていました。
師範アランは、クレージーなほどに、極真空手に関して熱心であり、もう指導書も出版して、ヨーロッパをまとめる勢いで極真運営にあたっていました。まさに世界中を股にかけて、活動を展開していました。そのような人物が突然今年の5月5日帰らぬ人になったのでした。会長も去年から連絡を取るも、連絡が付かないことを気にしていました。それほどまでに、病状が悪化していたということなど考えもしなかったことなのです。そして、訃報があったのが、数か月前ですから、何とも言葉にならないのです。当時は、このままヨーロッパに出ようかと思ったのでしたが、会長と相談しながら、サマーキャンプの時まで、お別れの気持ちを整えていたというのが、私の率直な気持ちでした。
まさに、師範アランは、極真空手を所有する者のように、空手道の先駆者として、全ての悲しみと苦痛も、全て良き方向に昇華してしまう程の、エネルギッシュな指導者であったのです。人格的にも全体を引っ張っていくだけの包容力を持ち、時には極真の力を誇示し、知識をもって、さらに財力をも投入して、権限を最大限活用しながら、本質的な生き方をしたのでした。
そして、ヨーロッパの指導者・道場生の見守る中、家族とともに追悼の式典を迎えることができたのです。確かに師範アランの指導する期間は、十年余りと短かったのですが、花の色に、あらゆるマダラ模様の色があるのと同じように、師範アランは一人でしたが、その影響が現れる時、相対する作用は千態万象の作用をしていくようになると思うのです。特に、ヨーロッパの組織は、師範アランの相対のように展開していくのではないかと思えたのです。これからのヨーロッパは師範アランの願いをすべて消化して、永遠に続いていくようにも思えてならなかったのです。