2014年7月27日(八段語録2073)
サマーキャンプ(1)
7月27日ベルギーに出発しました。会長と一緒に中東経由での旅で飛行機の中だけでも、17時間という時間を費やしたことになりました。アラン師範が亡くなってのキャンプだけに、どのような体制になるのかということが興味の的であったことに間違いないのです。このよう内容を課題として、ベルギーに到着して、組織設立の会議がなされる状況を目のあたりにさせていただきました。どのような法人格になるのかということに関しては、会議では知る由もなかったのですが、運営面と経済面を民主的に行える体制を整えるということでした。
さて、今までの体制は、アラン師範が率先して、運営面から経済面に至るまで、トップ的存在で運営していましたので、ことさら問題はなかったのですが、今後、民主的に全体で行う体制で運営することになると、様々な内容にスタッフが対処しなければならないので、苦労を共にするようになるのではないかと思うのです。ともあれ、クリスチャン・ガデム氏がチヤーマンになり、ボードという組織を運営の母体とすることによって、運営と会計面でも対応をするようになるのだと思うのです。
ところで、今回のサマーキャンプは、アラン師範が指導していた面をサポートする立場に、各国の責任者が、中心的指導に立たなければならない状態になりました。それは、十分に能力のある支部長達であるから、問題は無かったのですが、私も担ぎ出されたことには、ちょっと閉口したところがありました。
もっと楽しくサマーキャンプを迎えたかったのに、結構、体を使うようになって、疲労感が出ると思ってしまったのも事実であります。さらに、考えさせられるのは、日本でも、手塚グープの一般社団法人を立ち上げるという事になると、法人であるからには、一般財団・財団法人法に基づいて一定の要件を満たしていれば設立できる法人で、事業目的に公益性がなくても構わないのです。
原則として、株式会社等と同様に、全ての事業が課税対象となるのです。設立許可を必要とした従来の社団法人とは違い、一定の手続き及び登記さえ経れば、主務官庁の許可を得るのではなく準則主義によって誰でも設立することができる。
ところが、営利法人である株式会社等と異なり、設立者に過剰金または残余財産の処分を受ける権利を与える定款は無効となる(一般社団・財団法人法11条2項)のです。それだけでなく、財務内容を監査にかけ、承認を受け、さらに理事会にかけなければならないということになるのです。会長の報酬も年間で決定されるようになるし、それ以上の報酬は得られなくなります。これも監査にかけられるようになります。これも適正基準が設けられるようになります。
また、一部の年会費だけを社団法人で運営して、イサミとの取引・審査会における昇段・昇級・支部認可・空手着・会員登録・海外における活動を、個人として分離することはできなくなるのです。それを行うと租税回避と認定され、脱税行為とみなされるのです。
ヨーロッパの動きと連動して、日本における法人化を目指す方向性は、手塚グループを残すという観点では正しいのですが、会長の財務状況まで監査される状況は、あまり好ましくないという気持ちになるのです。よって、私としては、法人化は時期少々であろうと思うのです。それにしても、決断は、会長ですから何も口を挟むわけではないのです。この法人化を専門としているのが、宍戸指導員であります。さまざまな観点で検討すべきことにもなると思います。