2014年2月3日(八段語録1989)

指導者に告ぐ


 極真で指導者の皆さんは、誰ですか。ここで何をしようとしているのですか。どこへ行こうとしているのですか。目的、あるいは目的地は、はっきりしているでしょうか。さもなければ、目的のない行進をしたことになるのです。もし、私と会って話し合いをするとするならば、私は何と答えると思いますか。私ははっきり、どこへ行こうとしているかを皆さんに話し、何を願うかも語り、目標・目的をも持っていることを宣言してしまうのです。
 私の抱えている目標は、仙台市や宮城県だけのものですか。それとも、世界を相手にしての話ですかという話になるのですか。もちろん、小さなものは大きなものの一部だと思うのです。しかし、重要なことは、どんなに小さかろうと、大きかろうと、すべて究極の目標が目的につながるという事です。その究極の目標、目的とは何でしょうか。一言でいうならば、それは調和された空手道を目指すという事なのです。
 それは、この極真を含め空手道に関しての目標ですが、当然それ以外の分野もあります。したがって、政治であれ、経済であれ、各分野が調和の世界を目指すという目標になるだと思うのです。これは、誰もが達成しなければならない目標になるのです。そうでなければ、世界が壊れてしまいます。どう見ても、この世界の構造は、調和しなければ、成り立っていかないのです。
 重要な事はどのような事であるかというならば、如何にして、世界は成り立つのだろうかという事なのです。その構造はどのようになっているのかという事です。しかしながら、問題は、多くの人はその調和する世界の計画を理解していないという事なのです。それゆえに、前もって、極真会館という存在の計画としては、調和を前提に発表しなければならないと思うのです。適当な時、多くの人々が、どのようにして、共存していく事ができるかという事を教え、無知に陥らないようにするために、検討し、協議すべきことなのです。
 歴史を通じて、人々は価値を追求してきました。しかし、その価値を自分なりの方法で解釈しているわけです。言い換えれば、人間は自分自身の幸福を追求しているのです。例えば、日本は、日本中心の目標を持っています。韓国は、韓国独自の目標を持っています。中国は、共産主義を中心に自分たちの良い方向を考えているのです。しかし、それは間違いであると私は言うのです。お互いが調和しなければ、アジアはまとまらないし、色々ともがくようになるのです。実に不安でいっぱいになるのです。