2011年8月8日(八段語録1402)

私と全国組織(72)今から繰り広げる戦略に集中せよ

 これから私たちのグループの得意とする分野を中心とすべきという事は、決して間違っていないのです。今の時点では、あらゆることに手を伸ばしている段階ではないのです。あくまでも、武道教育の中でマネジメントしようとしているのです。その意味では、全国組織にしたとしても、実に単純な組織としての運営になるのです。各県の本部長・師範が自らやらなければならないことを理解し、自らの役割と全体の状況との関係をわきまえて、実践することに集中するのです。今の時点での評価は期待を明確に数字として規定することもできるし、実績も評価することもできるのです。もちろん、問題も少なくなるのです。
 反対に、複雑になるならば、原因を突き止めることが難しくなるし、複雑さは、コミュニケーションの問題を引き起こすのです。当然、管理することが多くなるし、書類とか手続きが増え、会議が多くなり、意思決定も遅れる結果になるのです。今の全国組織への手引きとしては、得意の分野で戦う事と、データを簡素化して目標を明確にすることなのです。
もちろん、多角化を調和させ、一体性を保つ方法もあるのです。一つは共通のラインを引いて比較対応しながら、活動を統合し、それによって高度に多角化した事例に一体性を保つことなのです。もう一つは、共通の空手技術を浸透させて、活動を統合して一体化を保つという事になるのです。
 ところで、その前提となるのが、各本部長・師範の姿勢そのものになるのです。外的にデータを集めたとしても、そのようなものが何の役にも立たなくなるのです。つまり信頼関係を損ねてしまうという事になったならば大変なことになるのです。心深くくい込んだ不信感を払拭しなければならないのです。多くの本部長・師範達は、他人の知らない秘密の部分を隠しているのです。そのくい込んだ不信の部分を、信頼という無限な価値に代えていかなければならないのです。これが確認できなければ前進することはできないのです。
 したがって、押忍の精神で持って、会長が願う夢や希望の部分を厳粛に相続して、このグループが行こうとする、本来の道を求めていかなければならないのです。会長が納得して歩むグループでなくては、何の意味も生じないのです。このようにグループの方向性に立脚しようとする信念だけが、本部長・師範の上に止まるとき、このグループをけん引していける資格者たることが出来るのです。このことを再三心にとめていかなければ、最後には、反逆していく道を歩んでしまうのです。