2011年7月26日(八段語録1389)

私と全国組織(59)ヨーロッパサマーキャンプの現状


 サマーキャンプ第一日目が開催されました。昨日の夕方に、オリエンテーションを行い、トレーニングを少し行いました。ヨーロッパ各地から責任者が集合してきているわけです。その人たちが、アラン師範の指導を受けるのです。ヨーロッパでも、日本の悪い風習が定着して、多くの極真会館の師範たちは、自分の位置に胡坐をかいて、よりレベルの高い指導を受けようとはしないのです。つまり、一国一城の主として、誰の干渉も受けようとしない姿勢と貫くのです。もちろん、そのために、錦の御旗のように、日本の責任者を招待して、心地よい思いをさせて利権をむさぼるような輩に成り下がってしまうケースもあるのです。
 しかしながら、アラン師範は、それを許さないのです。当然日本の責任者である私たちを招待しますが、このサマーキャンプには、各国の師範達も同席するのです。そして、サマーキャンプで徹底的に新しい伝統を練習時間の中で訓練しているのです。当然、アラン師範の厳しい稽古を受けなれればならないのです。もちろん、多くの道場生が昇段審査を受けることになります。そこには、各国の指導者もこのサマーキャンプに一兵卒として含まれるという事になるのです。
 このサマーキャンプ楽な稽古ではないのです。それだけに、修練に臨む師範にも覚悟が必要になってくるわけなのです。決死の覚悟でもあるのです。毎年参加する指導者の数は、増えていく傾向にあるかというと、厳しい稽古が前提なので、心が折れてしまうケースも出てくるのです。その中で、奮い立って、意識を高めての参加ですので、人数が増えていくという事にはならないのです。かつて参加した各国の師範が、参加していないことも五年の歳月を積み上げると現れてくるのです。しかし、指導者は育っているのです。
 さて、今回で五回目のヨーロッパサマーキャンプが開催されました。会長は、大山総裁の後継者として、全体の様子を見つめます。私は、日本から来た八段の有段者として振る舞うわけです。そして、数納師範は、今回アラン師範に選択を迫られて、修練生という道を選択したのでした。極真から離れてかなりの歳月が過ぎているのです。第一日のスケジュールが始まりました。朝六時半からオランダのラリー師範の指導でランニングから始まるメニューのスタートです。
 朝、肌寒いベルギーの風を切るように朝のトレーニングを終えると、午前中の稽古が始まりました。私の指導で基本が始まります。その後に、アラン師範の洗練された移動稽古です。そこには、実践に備えた、組手の型という連続技の実践の稽古も入ります。そして型の練習に入り、最後は、アラン師範の厳しい、締めの稽古という事になりました。時間を追ってみると、二時間半以上が過ぎているのです。このような厳しい伝統をアラン師範は残しているのです。
 午後からの稽古は、型の稽古と、組手の稽古に分かれました。型の稽古は、アラン師範とボリス師範が担当して、昇段審査を受けるメンバーを中心に、審査に合わせて、徹底した型の修練です。組手の稽古は、ラリー先生が担当して、サンドバックと手足にサポーターを身に着けて果敢に挑んでいました。これで終わりかというと、最後のトレーニングがあるのです。外の砂場での綱引き大会なのです。これも余興も含めて一生懸命なのです。そのような一日の始まりをサマーキャンプで持ったのでした。