2011年6月21日(八段語録1351)

私と全国組織(21) 地位保全が最大の課題

 極真会館の段位は、まさに財産に値するのです。50歳近くなると体力の衰えは、想像を絶する位に低下していきます。まして病魔が襲う場合もあるのです。そのような中で、高齢者で、極真会館に貢献してきた道場生に関しては、段位に関わる地位保全が必要であると感じるのです。
 道場生側からすると最大の財産になるのです。若かりし頃の最大の関心事は、強くなることでした。私の場合、全日本に出場して、どのぐらいの結果を残せるかという事だったのです。現役時代を振り返って見ると、何人にも勝って、トーナメントで少しでも上位に残る事が私の誇りでした。その為に、寸暇を惜しんで練習に明け暮れたのでした。
 しかしながら、極真会館に関わる事は、選手時代だけではないのです。それ以降も、後輩の指導があったり、道場の運営があったり、業務は限りなく広がるのです。つまり、極真会館に関わった場合、修行時代や、僅かな選手時代だけ過ごせば良いということではなくなるのです。まして、近年平均寿命は二倍になりつつあります。人生設計に関わる最大の関心事は、長生きした時に、どれだけの生甲斐を感じながら人生を過ごすかという事なのです。
 確かに、極真会館の魅力は、現役時代の活躍にあったのです。これに対して、今の私にとっては、極真会館を守り育てていくという分野に特化しているのです。私にとっての活動の分野は、選手時代の年齢を超えて、指導者として年齢を刻んで長生きし、全国展開していくミッションが当たり前の状況になっているのです。その意味では、年齢を刻んだ道場生に関しての地位の保全は、不可欠のシステムなのです。
 したがって、これからは、頑張ってきた指導者の地位保全が、極真会館を運営していく者にとって最大の課題にならなければならないのです。もちろん、過去の極真会館を見るならば、除名があり、追放があり、いくつかの問題や不祥事を経験してきました。スムーズに前進するわけではないのですが、私達のグループでは、このような課題をしっかり解決していくべきであると考えるのです。
 今日は、各教室の見学をそっとしようと思っていました。お母さんや子供達の成長には、目に見張るものがあります。空手道継続に関しての成長は、言葉で良い尽くす事が出来ないほど、感慨深いものがあります。もちろん、私の40年という継続結果を物差しにしているわけですが、それでも道を極めるという事の素晴らしさを実感するのです。