2011年6月14日(八段語録1344)

私と全国組織(14) 生涯現役

 全国組織が動き始めたのですが、今は短期で基盤を築き上げていかなければならない時期なのです。早急に基盤を安定化させていかなければならないという方向です。されど長期の繁栄も保障されなければならないのです。この二つの方向性をバランスよく調和していけるように意識しなければならないのです。
 されど、短期の業績の過度の重視は、責任者たる師範の過酷なる闘いになるのです。それをやり続けるとするならば、期間を区切っていかなければ、途中で倒れてしまうのです。まして、独善的運営に陥りがちになり、いつしか社会性が失われていくことになるのです。この歩みは、私の若き日の運営のあり方そのものでした。犠牲も多かったのです。
 毎月の目標を掲げて取り組む事も重要な事ですが、短期で運営していく見返りも必要なのです。それは、この道場がいつまでも永続的に長期に繁栄するという事なのです。その事が、修行を共にしてきた弟子たちへの贈り物であると同時に、この修練が生涯報われるというレベルまで、長い目で考えていかなければならないのです。
 今日も難しい課題になりました。短期の業績を上げていかなければならないし、長い期間に渡って繁栄をもたらす両立しかねない内容に取り組むのです。二つの事は、運営するものにとって一緒かというならば、別物であると断言さえしてしまうのです。何故ならば、今、どうするかが問題で将来の事など考えることができないというのが現状であると思うのです。
 しかし、私の人生も、道場運営と極真の歴史も長いのです。気長に考えるのもいいのではないかと思ってしまいます。短期も長期も人生なのです。自分が現役で最後まで取り組むという気持ちを持つ事が必要なのだと思うのです。私のスタッフにはいつも言うのですが、極真会館宮城県本部は定年がないのです。それは、生涯この道で頑張るようにという事なのです。いつまでというならば、心臓が止まるまでということになります。
さて、梅雨に入ろうとしているのですが、晴れています。ありかたい事に自然が目映いのです。田んぼの稲の苗も、育ってきています。一ヶ月前に植えたササニシキが、緑色をより濃くして、小さな葉を風にそよがせています。
 苗の茎の所には、オタマジャクシが泳いでいるのです。一歩足を踏むと何十匹も一緒に逃げていきます。私の田んぼの稲が収穫されるのが秋ですから、稲と共に成長しなければと思うようになっています。何を隠そう田んぼに取り組んだのが、今年が初めてなのです。畑と違って、大型のトラクターを入れて、代掻きをします。それが終わると、田植え機の登場です。自動的に稲の苗が、綺麗に整列して植えられていくのです。
 そのため、人の手は殆んどいらないのです。畑のほうは、いつも雑草を取ったり、水をやったり忙しいのですが、大らかに田園の様子を見ることができるのです。小さな時の田植えの印象はもう既になくなっていました。それでも、作物が育つという事は、有難い事であると感じるのです。食物を育てる意味でも生涯現役なのです。