2013年12月20日(八段語録1932)

指導者に告ぐ(37)


 これから、歩もうとする仕事は莫大です。日本の青少年教育の現状に目覚めたとき、周りを見渡して「一体この状態から良い方向に導きうる団体はどこにあるのでしょうか」と問うようになります。最近スマートホーンが誰もが持つようになってきています。無料のラインなどで、普通の家庭の女の子が、予期もしないような男女のトラブルに巻き込まれたり、覚醒剤に手を染めたり、様々です。人々の良心を呼び覚ますために、どこかの団体が立ち上がって蘇生させなければならないのです。
 そのような意味でも、極真会館は、青少年を正しい道に導くことのできる団体でなければならないと思うのです。特に、宮城県本部の指導者は優秀な知性を身に着けて、仕事をしながらでも、夜に指導をしているのです。そのような生活をし始めているのです。まさに、私はこのような伝統を立てるために継続し続けてきたのです。やっと指導者達が目覚めてきているようなのです。
 しかし、例えそのような伝統が継承されてきても、私は焦る思いが大きいのです。日本の若者たちが、崩れていく姿を見たくはないのです。私は何も心配することなく、極真会館の歩みをしてきました。決して生活の保障など考えて立ち上げたわけではないのです。私が、責任を持って立ち上げた段階で、運命は決定されたのです。私はただ真剣に歩んだだけなのです。そして、日々を重ねるうちに、私の家族も成長し、それなりに、子供達も育ちました。
 私は、慰めをどこからか得たいと思って、女性を近づけて、話し相手になって欲しいとも思いませんでした。単純に、そして純粋に責任を果たしたいと思って孤独な世界をさまよったのです。道場に出かけて、道場生にすべての技と精神を指導し続けたのでした。極真会館で空手道に出会ってからの青少年たちは、目を輝かせ、修練に励んだのです。その結果、武道精神を持って自分の人生の価値について考えるようになったのです。自分についても真剣に考えてきていなかった青少年が真剣に考えるようになり、しっかりするようになってきたのです。
 私達は何も恐れることはないのです。指導者の皆さんは自由なのです。そして日本国民なのです。自分の国のために二十四時間活動する権利を持っているのです。この国の将来は青少年たちによって決まるのです。この国の青少年達が危機に陥っているという事を肌で感じて、しっかり教育する基盤を築いておきたいのです。私も疲れることがあるのですが、盤石な基盤を作るまでは心が休まるはずはないのです。私は六十歳を超えているのですが、二倍活動しなければならないと心に決めています。それなりに一生懸命です。将来のために、自分を急き立てていきたいと思うのです。