2013年12月17日(八段語録1929)

指導者に告ぐ(34)


 各教室がそれぞれの責任を担うわけですが、しっかりとしたシステムを全体に広げるのです。私たちは何を教育すべきでしょうか。「伝統」です。ではその伝統とは何でしょうか。その伝統とは、大山総裁が抱いた世界的伝統であり、私が仙台で築いてきた伝統という事になります。私たちは、道場生を教育し、豊かで、どういう状態であっても、他の人たちを面倒見ることができる有能な者に育てるのです。
 ところで、考えが古く、自分の生活様式に凝り固まっていて容易に動こうとしない、変化を好まないそういう人たちを取り扱う事は不可能な事です。だから私は、将来に目を向けて、冒険を好む青少年と共に、新しい極真を開拓しなければなりません。青少年は世界中で最も建設的で生産的な人たちです。しかし、それは色々なグループに分けられます。真剣に稽古をする人たちもいれば、あらゆる種類の放縦に身を任せている人たちもいます。私は、極真空手で、道徳的に清い若者たちを作り上げることに力を注いでいるのです。決してヤンキーの集団になってはいけないのです。彼らを育て、彼らに挑戦させ、彼らの才能の開発をしてやらなければならないのです。それが、極真会館の使命なのです。
 極真の青少年は、しっかりとした稽古を積み重ねてきています。あらゆる大会で入賞してなお、強力な歩みをしているのです。それゆえ、稽古も、試合を目指し、実績を作り上げるように今まで急き立ててきました。選手クラスは多くの試合相手がいます。選手クラスは、力強くしかも喜んで対決してきました。彼らは何年の間、活発に稽古をし続けています。そして、今まで伝統を立ててきたからには、しっかりとした成長プロセスを踏んで、極真精神と戦術で、打ち勝つ努力をしてきたわけなのです。
 2001年に宮城県本部は、私を中心に出発しましたが、道場での実際の稽古は、将来の極真を担う人物を探して、育てるという歩みでした。そして、手塚グループでの全国、全世界のネットワークを作って、しっかりとした勝利の伝統を打ち立ててきたわけなのです。十数年がたって、これからの目標は、10教室から20教室を開拓することなのです。私は、多くの青少年を武道精神で成長させたいと思っているのです。指導者の皆さんはどうなのですか。もし、宮城県本部が確立するならば、全国に影響が伝わるし、世界が注目するのです。
 そのような意味では、宮城県本部が全世界の縮図となるのです。世界の極真の責任者は宮城県本部に関心を持っているのです。そのシステムを見習おうとしているのです。2013年の終わりを迎えるとき、絶対的な勝利の方程式を私たちは持っています。第一段階は、道場の二倍化です。そして、道場生に将来の指導者が準備されているのです。そこからあらゆるレベルの人材を育成して、宮城県本部を出発点として、世界に拡大することを願うのみです。